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夜も更けたので、みんな眠ることにしました。
暗い家の中、差し込む月明かりが家の中を照らしています。桃太郎もナクラも動物たちもみんな疲れていましたし、お腹もいっぱいになっているのでぐっすり眠っていました。
大の字になって眠る桃太郎の横に幽霊の女性が現れました。彼女は静かに座って、美しい指先を桃太郎の手に伸ばしました。彼女は桃太郎の手を撫でようとしたのですが、その手は桃太郎の手に触れることなくむなしくすり抜けてしまうのです。
幽霊の女性は桃太郎の寝顔を見つめながら、触れる事のない手で桃太郎の手を撫でるむなしい仕草を続けました。
ただ一人、シェリーだけは目を覚ましていました。シェリーはべルナドットにくっついて横になっていたのですが、上半身を起こして幽霊の女性を見つめながら
「神様はわたしたちをお救いくださいます。きっといつか…」
と小さな声で言いました。
女性の幽霊はシェリーに笑顔で頷きました。それは優しくて穏やかで、寂しい笑顔でした。
次の日の朝早く。お日様が昇り鮮やかな青空が広がっています。
「まさか妖怪と出会うとは」
桃太郎は空き家の前でバールを素振りしていました。




