第14話:道普請
ジュリアンは連日の晴天に乗じ、十数名の部下を連れてヴィクトル村長の村へ向かい、道路の補修と水たまりの除去を支援することにした。幸いなことに、部隊の中にヨハンという兵士がいた。彼は入隊前、道路工事を仕事にしており、道具と材料さえあれば、橋の修理や道路の補修は朝飯前だった。一行が村に到着した後、ヨハンの初步的な視察により、補修工事はそれほど複雑ではなく、多くとも二日で完了できると確認された。彼はまた、村民に簡単な補修の知識を教え、今後は自分たちで対処できるようにすると申し出た。
国境沿いの村々がジュリアン中尉の管轄下に入ってから、村々の間で人の交流が活発になった。ジュリアンの部隊が道路補修に来ると知った他の村の住民たちも、大勢ヴィクトル村長の村を訪れ、中には進んで作業を手伝おうとする者まで現れた。
その中に、別の村から来た一人の老人がいた。彼はジュリアンの背後に歩み寄り、肩をポンと叩いた。ジュリアンは老人の足音に全く気づいておらず、突然肩を叩かれて驚いた。しかし振り向くと、そこにいたのは痩せこけながらも長い白髭を蓄えた老翁であり、すぐさま冷静を取り戻すと、微笑みを浮かべて尋ねた。
「おじいさん、何かお困り事でしょうか?」
「隣のムラから来たんじゃよ。キョウ、おマエさんたちが道を直すと聞いてな、少しばかり手伝いたくなったのさ」
老人の言葉の一部は、歯が何本か欠けているため、やや不明瞭だった。ジュリアンはそれに気づくと同時に、老人の左手に指が二本欠損していることも見逃さなかった。しかし、戦時中、何らかの身体障害を持つ人は珍しくなく、彼は深く気に留めなかった。
「こういう重労働は、私の部下に任せてください。おじいさんに無理をさせる必要はありません」
「おいおい、わしを舐めてもらっちゃ困るな。セメントや泥を練り合わせる調合のギジュツなら、若い頃から長いケイケンがあるんじゃ。頼むから手伝わせてくれ」
ジュリアンは老人の真摯な態度を見て、セメントの調合はそれほど過酷な作業でもないため、ヨハンに指示を出して老人に適した作業を割り振るよう命じた。
十六歳の少年カルロスがジュリアンの姿を見つけ、挨拶に来た。
「ジュリアン中尉、こんにちは! パスツールおじいさんともお知り合いだったんですか? 彼はすごいんですよ! 昨日、うちに来て壊れていた電球を直してくれたんです。しかもタダで!」
「それはすごいね。でも、私も彼とは知り合ったばかりでね。このあたりには、見たことのない人がたくさん来ているようだ」
「最近、いろんな村からたくさんの人がこの村に来てますよ。賑やかでいいですね。これもジュリアン中尉のおかげです」
「それは分かっているよ。各村が私を信頼して管轄下に入ってくれたから、互いの交流も増えたんだな」
「いや、そういう意味じゃなくて! 僕が言いたいのは、遠くからやって来る若い女の子たちの話ですよ。中尉が軍隊で一番の美男子だって噂を聞いて、あなたに一目会いたいって、わざわざ村に来るんですよ」
「大げさだよ!」ジュリアンは幼い頃から容姿を褒められることが多かったが、カルロスの言葉には思わず顔が赤くなった。
ちょうどその時、十八、九歳ほどの少女が通りかかった。カルロスはジュリアンに小声でささやいた。
「あの美人もその一人ですよ。二日前にうちに来て、中尉のことをいろいろ聞いてきました。その日だけで、少なくとも五人の女の子は隣の村からあなたを探しに来てましたよ」そして、カルロスは少女に声をかけた。「エレーヌお姉さん、あなたが探してた人、ここにいますよ!」
少女はカルロスとジュリアンに視線を送った。気まずい沈黙が流れ、その隙にカルロスは脱兎のごとく逃げ出してしまった。その場には、少女とジュリアンだけが残された。
先に口を開いたのは少女だった。彼女は自ら進んで自己紹介をした。
「あなたがジュリアン中尉? 私はエレーヌ。近くの村に住んでいます」
「エレーヌさん、お会いできて光栄です。でも、どうして私の名前をご存知で? お会いしたことはなかったと思いますが」
エレーヌはポケットから一枚の紙を取り出し、ジュリアンに手渡した。彼が広げてみると、それは自分の肖像画だった。
「これは?」
「カルロスが描いたんですよ。彼は他の村で、あなたが軍隊で一番のイケメンだって肖像画を女の子たちに売ってるんです。それで、村に来た女の子たちにお菓子や飲み物を売りつける。なかなか商売繁盛しているようですよ」
ジュリアンはまさか自分が「観光大使」になっていたとは思わなかったが、カルロスを責める気にはならず、笑いながら言った。
「あの小僧め、私を商売のタネにするとはな。肖像権の使用料くらい徴収しなければなりませんね」
「でも、彼の言っていることは間違いじゃありませんわ。あなたは本当に、軍隊で一番の美男子です」
少女はジュリアンを見つめた。しかし、ジュリアンの心にはすでに大切な人がいたため、彼女の言葉に誘われることはなかった。彼は、少女が顔立ちは整っているものの、下唇に少し傷があり、指に多くの傷跡があることに気づいた。おそらく、木材をよく扱うせいだろう。それらのわずかな欠点を除けば、彼女は容姿もスタイルも申し分のない美女だった。
ジュリアンが自分の誘いに全く反応しないのを見て、少女はただ微笑み、別れを告げて立ち去った。
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その日、村民や訪問者、そしてパスツールおじいさんの協力により、本来二日かかると見込まれていた工事は、たった一日で滞りなく完了した。特にパスツールじいさんのセメントの調合技術は見事で、ヨハンも大いに褒め称えた。そのおかげで、大幅に時間を節約できた。
その夜、村長と村民たちの熱心な招きに応じ、ジュリアンと部下たちは村に残って夕食を共にした。夜の十時ごろ、ようやく陣営へ帰ろうとした。幸い、ジュリアンは事前に上官に報告しており、上官からは「飲酒を禁じ、軍機を漏洩しない限り、村人との親睦を図る交歓活動は許容する」との許可を得ていた。
ジュリアンが車に乗り込もうとしたその時、カルロスが息を切らしながら猛スピードで駆け寄ってきた。
「レ……レベッカが……高熱が出て……助けてください……!」
「何だって!?」





