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ゆっくり話して/婚約者の死刑待ち  作者: 香詠 Koei
第3章 別れまであと3ヶ月
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第60話:結婚……まだ三週間も待たなければならない

この街で唯一の教会は空襲で大きな被害を受け、神父もその際に亡くなっていた。修道女は、新しい神父が着任するまであと三週間かかると言った。


大佐はソフィーの手を握りしめ、修道女に言った。

「では、三週間後に予約をお願いします。簡単な式で構いません。神父さんに証人になっていただければ。」

修道女は問題ないと承諾した。


教会を出た後、大佐が尋ねた。

「ウェディングドレスもなく、約束もなく、それでも本当に気にしないのか?」


「あなたの妻になれるなら、何も気にしないわ。あなたが帰ってくるのを待つ。妻として、ちゃんと待ってるの」


「情報によると、連合軍が国境線を突破するのは早くても四週間後だ。だから安心していい。まだ時間はある」


「私、本当に怖いの……あなたを失うのが怖い……あなたのいない日々を想像することもできない。約束して。戻ってくると約束してくれる?」


大佐は沈黙した。彼は「必ず戻る」と適当に言うこともできた。しかし、ソフィーを騙したくなかった。だから、沈黙で応えるしかなかった。


「わかったわ……じゃあ、この四週間、一緒に楽しく過ごしましょう?」


大佐は彼女への返事に、ただ靜かな抱擁で応えた。。そして、彼女の髪に顔を埋め、彼女には見えないように、目尻からこぼれ落ちる涙を隠した。

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