↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
そこにくるみの木があったから  作者: タラ吉の助
PR
37/73

カジノ

私が中学2年生の時「再会」は老朽化の為取壊し新しく建て直された。2階建てなのだが2階は外階段で上がる造りだった。近い将来私が高校を卒業したあとそこで何か商売をさせる為の父の考えだった。最初は雀荘といってきたのですが、私が賭け事がキライだったので却下した。場所を貸すだけでお金になるから楽だと言われたのたが、母の姿を幼い頃から見ていたので賭け事は嫌だった。次に提案してきたのが「美容院」だった。父いわく美容院は現金商売。だいたいの人はセットし終わるとお金を払って帰る、掛の多かった母のお店からすると現金商売は魅力的だ。そして領収書を発行する事がないから売上をごまかせる、といった美容院の人が聞いたら気を悪くするような不純な理由だった。(美容院かぁ人をキレイにしてあげれるし、いいかも)少しその気になっていたのだがまた父の考えが変わった。「美容院はダメだ、美容師になるには専門学校に行かなくてはならない。ここより都会にでる必要がある、都会にでて悪い虫が

ついてこっちに帰らないとか言い出したら困る。美容院はやめた」と。私は絶対嫁にやらない。この家の跡取り。父のこだわりだった。もー簡単に喫茶店にする。との事で私は高校を卒業したら喫茶店をする事になった。「再会」を新しくする間およそ1ヶ月半母が夜家にいたはずなのに私の記憶がないのだ。夜父と3人で過ごした印象が全くない。もしかしたら?と思う時期はあった。記憶を掘り起こせばいつ頃だったか夕方になると隣のおばさんや知らないおじさん達が私の家に集まってきて、みんなで花札をしていた。こたつのテーブル板をはずしそこに真っ白な布をホテルのベッドメイキング並にピンと張り、うちの大きな堀こたつに10人近くが陣取っていた。私は中学になって2階の部屋へと変わっていた。2階に上がるにはその大勢の大人達のいる茶の間を通らないと行けなかった。嫌々でも白い布の上を見て通る事となる。地域によってルールが変わるのだが、うちでは花札の無地の色が黒と茶色の2種類用意して札の巡りがワンパターンにならない用に交互に使用する。一応集まった人すべてに札を配り、手持ち札に自信がある人は残りあとの人は山へ札をもどす。3人でプレイする。10人近くいるとなかなかゲームに参加できないので、家のあちこちで3人一組でゲームが始まった。現金が飛びかっていて大人達の目は血走っていた。その血走っている大人達の中に母もいた。父は酒呑みだったが賭け事はキライらしく仲間に入る事はなかった。うちはそこそこ大きな家だったが3ヶ所で大人達に花札をされては私もいい加減気がめいっていた。父が少し私に気を使って「くるみちゃん部屋でテレビでも見て過ごしたらいんじゃないか」と。私の部屋にはテレビも電話機もあった。電話機は私が2階の部屋に変わった時、子機を付けられた。テレビは私が小学校1年生の時私とのチャンネル争いに困った父が自分がテレビが見たいが為私の部屋に買い与えた物だった。このテレビにも幼なじみ以外が遊びに来た時いやみの対象になるので本当に嫌だった。「いーよな、一人っ子は自分の部屋にテレビがあって」買ってとお願いした物でもないのに。ほとんど見る事がなく迷惑な送り物だった。友達を呼ぶ時気を使うからだ。夕方茶の間でご飯を食べて寝るまで2階にとじ込もって、花札会は朝まで行われていた。私は1ヶ月ほど我慢したが思いきって父にこんな事はやめてほしいと願いでた。すると父は「くるみちゃん我慢してくれ、この花札会は1回のゲームが終わるごと勝った人が場所代として100円うちに支払う事になってるからうちの収入にあるから」と。納得した。私は大人だ。それなら仕方がない。そのうち夜の花札会から母がいなくなった。新しいお店ができたからかもしれない。しかし隣のおばさんと昼の間していた。前は父に隠れて兄嫁と興じていたが

今では父の公認だ。昼から夕方までぎりまでやっていた花札を終えるとあわてて夕飯の支度をしてお店にでていた。すると10時くらいになるとお店が暇だから帰ると電話が、珍しい今までそんな事あったかなとするとかえるやいなやまたあの大人達が集まってまた花札会が始まる。早い時には8時には店を閉めて帰っていた。そんなある夜、その日はまだ誰も集まっていなかったのだが、父と茶の間でくつろいでいたら駐在所のお巡りさんが訪ねてきて父に「あなた達ここで賭博してるでしょう、警察に目をつけられているからやめなさい」と教えにきてくれた父は愛想よく「どーもありがとう」と言った。捕まると風俗営業の許可も没収される。心境はハラハラしていたに違いない。しかし少しの間は現金がガラスのおはじきで花札はされていたが、大人達は来なくなった。そのあと父は病気になった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。