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そこにくるみの木があったから  作者: タラ吉の助
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結構楽しかったよ

私は自分の通っている小学校がわりと自慢だった。田舎の学校だし、他を知らないけど私は好きだった。低学年の頃に、県の給食推進校になってから前よりも増して給食に力をいれていた。校庭に桜が咲けば、善を持って出て花見給食。秋には大輪の菊を見ながらの菊見給食。学年をシャッフルしていろんな児童との仲良し給食。食器も新しくされランチマットも一人一人にあった。何しろ毎日ご馳走だ。ピザパン、レアチースケーキ、キウイフルーツなど40年以上前に初めて食べたのは給食での事だ。お好み焼きもひとつひとつ手作りだし、校内で調理しているので熱々だった。一度だけ出たジャンボおいなりはあの三角の油揚げで一個のおいなりが作られていて、さすがにみんな完食できずにいた。給食を残してはいけない規則だったのでみんな途方にくれていたら、ある男の子が「僕、食べれるよ」と言ってみんなの残りをどんどん口に運んでいった。その日から彼のあだ名は「ペリカン」になった。デザートだって毎日豪華だったしフルーツなどもカットが大きい。リンゴは大きな物でも4分の1。元々、量の多い給食の後、なかなか大変だがみんな頑張って食べた。その中でも一人の男の子が 一口で4分の1のリンゴを口に入れ、赤い皮の方を歯と唇の間に入れみんなに見せた。みんな爆笑した。その日から彼のあだ名は「カバ」になった。毎週土曜日にはカルシウム補給の為牛乳と煮干しがくばられ、初めは煮干しをかじりながら牛乳って合うの?なんて生徒の中で不審に思う所があったがこれがなかなか珍味だった。学校には放送委員があって、ちゃんとしたスタジオもあった。アナウンサーにスタンド式のカメラを扱うカメラマン。調整卓という音声や映像を操作する裏方スタッフ。毎日アナウンサーが今日の献立と言って給食の紹介をする。それを教室で給食を食べながら室内のテレビで見るのだ。そんな大人が扱うような事をすべて児童だけでやっていた。私はどうしても委員長が

やりたくて立候補してしまった。その当時から「業間」と言って二時間目と三時間目の授業の間に軽い運動をして合図があると一斉に運動をやめて町のシンボルの山を眺めるのだ。遠くの緑は目にいいからとの事だった。その時の運動時間に流す曲の選定があり、私の提案したゴダイゴのビューティフルネームが選ばれた。私が大人になってもその曲が流れていたので少し嬉しかった。放送委員は何かと忙しかった。放課後は学校内にいる児童達に下校を促す放送をしなくてはならなかった。だから早く帰りたくても時間まで学校に残る必要があった。委員長の私が引き受けなければならなかった。運動会でも演技をしたりアナウンスをしたりだったが忙しい自分もなかなか好きだった。運動会には全校生徒によるダンスは私のあこがれだった。一年生は輪の中心でかわいいダンス。その回りを男女に別れた五年生と六年生の

輪でカッコいいダンス。一番外の輪は二年生から四年生のダンス。なのだが私は高学年のダンスにすごくあこがれていた。この全校生徒のダンスは圧巻だった。圧巻なのは運動会だけでなく、卒業式もミュージカル仕立てで素晴らしかった。一通りの卒業式イベントが済むと、卒業生が全員後ろにいる在校生の方へ振り向く。そしてシーンとしている講堂に響き渡る。一人の生徒が「卒業!」そして卒業生全員で「卒業!」そしてまた違う生徒が

「早春の光のなかを!」と台詞が始まり、各生徒がいろいろ台詞を言う。六年間の思い出とされる台詞が続く。そして中盤あたりから今度は在校生の台詞が入る。一人の生徒が「卒業されます、お兄さん方、お姉さん方、」そして在校生一斉に「おめでとうございます」と。そして楽しかった春の遠足。暑くて大変だった夏の運動会。楽しい思い出をありがとうございました。などの台詞が続くのだ。卒業前になると台本を渡される。もう一年生の頃からやっているので、そんなに緊張はしないが、みんな楽しんでいた。そんな私もこの大好きな小学校を卒業した。








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