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そこにくるみの木があったから  作者: タラ吉の助
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本当の男

2日ほどでお粥を食べれるようになった。もちろん飲み込む度に痛かった。母は同じ部屋のおばさんと仲良くなりよくおしゃべりをしていた。ある日2人はどちらの胸の形がいいか競いだし

並んで私に片方の胸を出して選らばせようとしたり、よっぽど暇だったらしい。母は夜になると一階の待合室へ週刊誌を取りに行っていた。ある日週刊誌を取りに降りたら夜だとゆうのに診察室に灯りがついていた。母がのぞいてみると診察室のベッドに看護師が座り膝まくらで男性患者が転びいちゃい

ちゃしていた。母は部屋に戻って興奮ぎみに話た。そしておばさんとめちゃくちゃ話が盛り上がっていた。その病院は少し変わっていて、毎朝掃除機が

回ってきて患者自ら掃除をする。大部屋でも誰となく自主的にしていた。給食は配膳室に取りに行き食べたら持って行く。ある日私が配膳室に行こうとしたら何やら話声が。あのラジカセのお兄さんが看護師を口説いていた。

「ねぇ一回でいいからデートして」と何度も言っていた。看護師はじらしていた。またある日は配膳室の隣のトイレに入っているとまたラジカセ兄さんの声が。また別の看護師を口説いていた。くまさんいわく「彼は焦っているんだよ。自衛隊だからあまり女性との出合いがないから」と。教えてくれた。私は毎日のお粥からクリームシチューとゆう久々の髙カロリーが食べれるようになり、それが美味しくてたまらない。配膳室で善を取りにきた調理師に「クリームシチューが美味しいです」と言ったら、ほぼ毎日昼か夜に作ってくれた。「だからクリームシチューがあるのか、オレあんまり好きじゃないんだよね」と、くまさん。「くまさんは喉じゃないんだから何でも食べられるんだからいいじゃん。我慢してよ」と私。くまさんとは仲良しになっていた。ある日くまさんの所に行こうとしたら、2人の女性の後ろ姿があった。その人達が帰ったあと、「くまさんどっちが彼女だったの?」と聞いたらくまさんは、「1人はフィアンセで1人は恋人」とさらっと言った。「どういう事?」と聞くと、「くまさんはねー、こう見えていい所の坊っちゃんで、生まれた時から親の決めた許嫁がいてその人と結婚する事が決まっているんだけど恋人の女の子は結婚できなくていいからそばにいさせてと。許嫁の女の子は将来のお嫁さんは私だからあえて競うつもりもなく、みんな仲良しなんだよ。こうして2人で僕のお見舞いにもきてくれるし」ほー大人の世界はよくわからないなと感心しつつ、この人のどこがそんなにいいんだろうと私は思っていた。入院なかばになるとうどんくらいは食べれるようになり今では考えられないがその当時入院していても食べれる人は出前をとっていた。私は病院近くのうどん屋から出前をとってもらっていて、それがすごく美味しいうどんで、この町を離れる時は店でこのうどんを食べて帰ると母に約束させていたくらいだった。何しろこの入院は子供の私にとって大変な時だったのだ。世の中は口さけ女の噂でもちきりだった。トイレの天井にいてトイレに入ると襲われるとか、大きなマスクをして道路で会った人に「私キレイ?」と話しかけ「キレイです」と言うと「これでも?」といってマスクを外してさけた口で襲ってくる。とか小学生の私にはドンピシャのホラーネタであった。それでなくても病院は夜とか怖いんだ。さっさと退院したいに決まっている。トイレも天井とにらめっこで用をたしていたのだから。明日が退院という前の夜、くまさんとラジカセ兄さんと母とでおしゃべりをしていた。あの若い人にモテていたおばさんは退院していた。大人達で話が盛り上がっていた夜11時頃に私はふとコッテリしたものが食べたくなった。「たこ焼きが食べたい」と、つぶやいた。ずっと喉に優しい物しか食べていなかったから明日退院となると何でも食べれると気がぬけたとたん余計食べたくなったのだ。母からはこんな夜中に売ってる所なんてないしとも言われ今みたいなコンビニもなく、ないとなれば余計ほしくなるもので、私は少し泣いてしまった。するとくまさんが「オレが買ってきてあげるよ」と。その当時たこ焼きなんて屋台でしか買えないし12時半を過ぎた時くまさんはたこ焼きを買って帰って来た。「ようやく売ってるお店見つけたよ」と。一件一件居酒屋を巡ってくれて。私は美味しくたこ焼きを食べた。「ありがとうごちそうさま」するとくまさんは「僕は女の子の涙に弱いんだ」と冗談混じりに言った。なるほどそういう事なんだ。あの女性2人が何故くまさんをしたっていたか、私はこの人こそ本当の男なんだと小学生ながら思った。そして退院の朝私は最後の診察のため一階の診察室へ降りた。先生はこれから蓄膿の手術をするおばあさんの鼻の中に局部麻酔をしていた。私は自分の時の事を思いだし顔が歪んだ。先生はおばあさんに「痛いですかな?」とおばあさんは注射器がささったまま「なんですかな?」と言っていた。おばあさんは神だった。私も診察が終わり、入院患者は二階に一旦上がり別の階段を降りた所にくつ置き場があるので私はそこへ行った。二階にあがりドアを開けた。少し踊場があり下へと階段があった。降りようと足を浮かした時後ろから「こんにちは」と女性の声が、振り向くと大きなマスクをした女性が私の顔の前にいた。すごい至近距離で。目はギラギラしていた。こ、腰が抜けた。足は右足一歩、左足一歩、右足一歩、左足一歩、に、逃げなきゃ、殺される。「助けて」の声も出ない。心臓は全力疾走しているのに、足は右足一歩、左足一歩しか出ない。両腕は空気をクロールしているのに。死ぬ思いで階段を降りた。ドアを開け外に出てすぐ振り向いたが誰もいなかった。本当に怖かった。私は小学五年生の三学期入院前後も結構学校を休んでいたので終業式の後、通知表を渡される時クラスの男の子から「通知表オール1だったりして」と言われ、ドキドキしながら見てみるとオール3だった。この通知表が人生を左右する訳ではないだろうけど担任も、もー少し真剣に考え、欲しかったと思った。入院もあっという間だった。ひとつ脳裏に残っているのは同じ部屋のおばさんの女の子が

病院の給食のマカロニサラダのマカロニの穴に箸をさしていてそれをまたベッドのそばに飾っていたのを見て私もまねをした事。それ以来マカロニサラダを食べる時は穴に箸をさして食べてしまうとゆうくだらない事である。





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