マリとユキ
小学2年生頃家に帰ると新しいホステスさんが来ていた。しかも2人友達同士だとか。母がお好み焼き屋をしている時常連のお兄さんが大阪で ヤ のつく自由業をしていて、その人が連れて来た。あのシュークリームを毎日持って来てくれたお兄さんだ。マリ姉ちゃんは口の斜め上に少し大きなホクロがありあまり美人ではないが、愛想がよくしっかり者いかにも浪速の姉ちゃんて感じ、ユキ姉ちゃんは物静かで可愛い美人タイプ笑うと片方の頬にえくぼができる。私と同じだ。オシャレにふんわりあてたパーマに品のいいメイク色違いのワンピースにブラウンのファーのコートを来ていた。家族みんなで遊園地にも行った。2人がいる時は母の家出もなく楽しく過ごしていた。ほんの数週間。ある日学校から帰ると2人の姿がなかった。母が「家庭の事情で家に帰らないといけなくなった。多分また来るから」と、残念だけど仕方がない。また来てくれるだろうと期待していた。そして何日かしたある日母から「今日大阪に行かないといけないの、遅くなるかもしれないから」と。母が帰ると実はとゆう話になった。マリ姉ちゃんとユキ姉ちゃんはどちらも中学3年生で15才だと。家出をして家族から捜索願いがでていてうちにいるのがバレたと。しかも在日韓国人だった。父と母は未成年者を風俗店で働かせたとゆう事で大阪の警察に出頭したのだ。母は警察に本当に知らなかったと訴えた。こんな田舎に来たいきさつ
もわかったし警察も信じてくれたが事実は事実。正面と横顔の写真を撮られてショックだったそうです。前科がついたと言っていました。父については2回だ。ありがたい事に風俗の営業の停止はまぬがれたそうだ。今の時代ならアウトかもしれない。それから何ヵ月たってマリ姉ちゃんが別の友達を連れて遊びに来た。沢山のお土産を持って。私にと超オシャレなブラウスとサンリオの文房具。そして初めてみるエクレア。シュークリームより皮が固くてチョコがかかっていて、とても美味しかった。文房具は母が私が一度に使うからと、今のを使いきるまで使ってはダメと隠されました。頑張って使いきり、「マリ姉ちゃんがくれたノート出して」と母に言ったら「どこに隠したかわからなくなった」と言われ私は死に物狂いで家中探した。服と服の間とかに隠されていたので、服も一枚、一枚めくり探した。何個隠されたかもわからないし、ほんと最悪な母だ。うんざりする。あのパティ&ジミーのノートは?沢山あった鉛筆は?悪意がありすぎる。マリ姉ちゃんは数日の滞在だったが、来る度に友達と沢山のお土産を持って来てくれた。私の誕生日にはフルーツポンチを作ってくれた。その誕生日に母は私の誕生日ケーキをかくしているのだ。友達も来たので、「ケーキは?」と聞くと、戸棚の一番上にあると、私は背伸びして両手でホールのケーキの底に手をいれて持ち上げた。自分の頭より上に。ゆっくりゆっくり気をつけて歩いていたら、電話のコードに足を引っかけてしまった。漫画だ。漫画でもこんなコテコテのシーンはない。私は自分の命よりケーキを守った。私は顔から畳に沈んだ。両手はうつぶせになった頭より上にあった。なにもあんな高い所にケーキをおかなくても、私の誕生日8月だぞ、冷蔵庫に入れろよ。ユキ姉ちゃんは私が4年生くらいの時夜フラッとうちに来た。少し淋しそうな顔だった。私は両親のおさがりでタブルベッドで寝ていたので、その夜一緒に寝る事に。「電気スタンド切るよ」「うん」その時手首の内側に貼っていたガーゼのテープの片方がはがれた。するとユキ姉ちゃんの手首に横に1本のひどい傷があるのが見えた。私はなぜかすぐ目をつむった。子供ながらに見てはいけないものをみてしまった気がしたからだ。ユキ姉ちゃんははがれたテープをはるしぐさをしていた。そしてマリ姉ちゃんとユキ姉ちゃんが一緒にうちに訪れる事はなかった。




