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そこにくるみの木があったから  作者: タラ吉の助
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一人娘のイベントでも

相変わらず母の家出は続いていた。月に三回は。もはやイベントである。住み込みさんがいる時は住み込みさん込みで兄夫婦の所へ行く。普段でもよく行ったいた。まだ化粧品がいるとゆう人には売っていて、兄嫁も使っていたので化粧品を持って行っていた。持って行く時は行きの車の中で「花札してもいい?帰りにくじ引きさせてあげるからお父ちゃんには内緒よ」と、店を開けないといけないので、いい加減には帰らないといけない、しかし「もー一回だけ」「あと一回」とギリギリまで勝負するものだから帰りの車の中では「今日はごめん次はさせてあげるから」と毎回言われる。「次には」「次には」と毎回ごまかされる。しかもお父ちゃんには内緒と、私にとってなんのメリットもない交渉。約束のくじ引きは年に一回くらい。母も家出ばかりではない。両方の兄弟をよんで会議が始まり、私は別の部屋に行かされるが、話し合いはまる聞こえ。父が働かない事と、酒を呑むと母や母のあのお米をトイレに棄てた兄の悪口だったり酒癖の悪さが嫌なのだ。「この子がいなかったら別れられるのに」いつも母は言っていた。でも母は悲劇のヒロイン役は演じられるが母親役は演じられない。新学年になると毎年力説する「二年生がいっちばん大事だから!」次の年も「三年生がいっちばん大事だから!」毎年恒例名台詞。「いっちばん大事なんだから勉強頑張りなさい。」とゆうくせに、さっぱり教科書とかには興味がない。私の教科書やノートに名前すら書いてくれない。みんなは親が書いてくれるので綺麗な字だ私は一年生の時多分母は書いてくれてなかったのだと思うあの砂糖湯を飲ませてくれた女性教諭が書いてくれたんだと思う。きれいに間隔をあけ習字の模範字がような綺麗な字だった。二年生になってからは自分で書いていたからみんなの教科書を見ては落ち込んでいた。プールの時間プールに入る時に名札がいる。入る時名前を裏にしてプールから上がると表にする溺れている人がいないかすぐに確認できるように命札と言われていた。それを各自作って持っていくのだが、みんなは親に木などで作ってもらい名前も書いてもらっていた。悩んだ私はいい事を思い付いた。かまぼこの板に名前を書いたキリで穴をあけた、いいアイデアだったそんな母だがひとつ名前らしきものを書いた形跡があった。リコーダーだ。キリのような物でギザギザの線で

「くルミ」と彫っているとゆうかキズをつけている。「くるみ」にするつもりが「るみ」が難しくて諦めたか途中から「ルミ」になっているのだ。母らしい中途半端な生き方だ。私は卒業するまでこのリコーダーと付き合った。母の事を生まれて初めて恨んだ事を覚えている。幼稚園の遠足で親子で動物園に行き少し時間が余ったのでデパートに寄る事になった。私はオモチャをねだったが母は「みんなが買っていたらね」と、そして集合時間に整列するとオモチャを買ってもらっていなかったのは私だけだった。そしてすぐにバスに乗って帰ったので結局私は何も買ってもらえなかったのだ。事あるごとに私も母に恨み節をゆうと「あんたもしつこいわね」と逆ギレされる始末。あと小学校の運動会。昼までの競技が終わると退場門の所へ親が子供達を迎えに行きお弁当を広げている所へ連れて行くのだ。Sちゃんのお母さんも迎えに来ている。しかし私の親はいない一人学校中を歩いて探す。「くるみちゃんどうしたの?お母さん達わからないの?」と声をかけてくれる人。「もーうちで食べなよ」と言ってくれる人恥ずかしい、情けない、「あっわかるからいいです。」ひたすら歩く。昼時間もなくなる、そこへ「くるみちゃんこっちこっち」と正座をしていた足を少し浮かせて手招きをする母、とっくにお弁当を食べている今日の主役抜きで。私は「みんな親が退場門の所に迎えに来てるのよ、来てくれないと場所わからないでしょ」「ごめんごめん今度そーする」と6年間言っていた。最悪なのがお弁当。食べるとサッさと帰るのだ。お店があるからと、車で5分もかからない家に帰るのだ。運動会が終わるとみんな親の車で帰る。いつも一緒に帰るSちゃんも家族と帰る。歩いて帰っていると家族連れの車から「くるみちゃんも乗りなよ」と声をかけられる「いい、歩いて帰るから」情けなかった。私はある年いい事を思い付いた。運動会仮病を使ってお弁当前に帰る事だ。お昼前くらいから体調が悪いと先生に訴えた。しかし先生方は励ました。この日の為に暑いなか練習したんだよ、とかお母さんお父さん楽しみにしてるよ。とかいやいやうちの両親は自分達の用事(お弁当食べる)が済んだら帰るから。頼む!お願いだ!帰らせくれ!しかし熱心な先生の説得で恒例の運動会は終わった。



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