↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
19/20

18 リアム様の怒り

「そっか、リリーはメイド服を着るんだ?」


うわぁ、なんて黒い笑顔。これはかなり怒ってそうね。なんでかしら?心当たりとか全くないんだけど。


「え、ええ、そのつもりなんだけど」


リアム様はぱっとエマの方を向くと、「先に戻ってていいよ」と声をかけた。


エマはこくこくと頷くと私に「がんば!」と口パクしてから走り去っていった。


エマ~!おいてかないでよ!絶対に今リアム様と二人きりになりたくないわよ!絶対怖いわ!


視線を戻すとリアム様が結構近くにいた。

私は思わず一歩下がった。

じりじりとリアム様が近づいてくる。

笑顔を保っているけれど、そこから怒りがにじみ出ている。

圧に押されて私も一歩ずつ下がっていった。


なにこれ?こんなリアム様初めてだわ。ちょっと怖い…


「そっか、メイド服ねぇ…」


やっぱり、メイド服が気に入らないようだ。

メイド服がどうしたのだろう?普通に衣装だよね?何か変だったりするのかな!?それとも侯爵令嬢だからメイド服は着ない方がいいとか?婚約者として恥ずかしいからやめろってこと?


いろいろ考えていると、トンと背中が何かに当たった。

ひんやりと冷たくて気持ちいい。

ハッと後ろを見ると校舎の壁だった。


恐る恐る視線を戻すとリアム様がどんどん近づいてきていた。

横へ逃げようとした瞬間、リアム様の腕がそれを阻止した。

私は逃げるのを諦めた。絶対無理だろうから。


これが壁ドンってやつ?初めてされたけど。

あ、そんな場合じゃなかったわ!


リアム様を見上げると、顔がかなり近かった。

近いって!リアム様、時々距離が近いのよ!


「リリー、ほかに候補はないの?」


そう聞かれて、考えていたもう一つの候補を伝えた。どう入手すればいいかわからないけど、伝えるだけならいいだろうと思って。


「え、っと、ラバーダッキー…?」


「じゃあ、そっちにして。」

リアム様は間髪入れずにそう答えた。


「なんで?」


リアム様は一度顔を遠ざけて、はあ、とため息をついた。


な、なんだろう…?あきれられた?


そして、次の瞬間、私の肩に顔を埋めた。


「自分のかわいさをもっと自覚してよ」


囁くようにそんなことを言われて、思考が停止した。

顔が熱くなるのを感じる。


え、かわいい?リアム様にもそんな感情があったんだ。


リアム様は体を離すと私を見て満足そうに目を細めた。


「それについてはまた明日話そうか、祝日だし。じゃあね、リリー」


リアム様が去ってから、私は腰が抜けてしまった。

壁を伝ってずるずると地面に座り込み、顔を膝の間に埋める。


私には刺激が強すぎるわ…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。