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大型案件の決済種別は『一家心中』――死んでも止まらない派遣社員は、322歳の社長を許さない  作者: 葛石
第十章 怪異集結編

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償い


朝。


酒は飲んでいない。


スーツを着る。


娘の写真を見る。


起こさない。


妻の病室へ行く。


眠った妻の手を一度握る。


「……博志さん?」


もう、時間が無い。


手を握る。


――温かかった。


病室を出る。


福止警察署へ向かう。


風景を、よく見る。


好きだった、この街。


もう、見れないから。


バスを降りる。


驚いた。


あの刑事が、立っていた。


何も言わない。


ただ、歩く。


「切り裂き魔です」


少しの間。


「……そうかい」


カシャリ。


手錠がかけられた。


裏口に、連れていかれる。


聞かない。


淡々と。


罪と向き合う日々が、始まった。


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