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償い
朝。
酒は飲んでいない。
スーツを着る。
娘の写真を見る。
起こさない。
妻の病室へ行く。
眠った妻の手を一度握る。
「……博志さん?」
もう、時間が無い。
手を握る。
――温かかった。
病室を出る。
福止警察署へ向かう。
風景を、よく見る。
好きだった、この街。
もう、見れないから。
バスを降りる。
驚いた。
あの刑事が、立っていた。
何も言わない。
ただ、歩く。
「切り裂き魔です」
少しの間。
「……そうかい」
カシャリ。
手錠がかけられた。
裏口に、連れていかれる。
聞かない。
淡々と。
罪と向き合う日々が、始まった。




