第34回
僕は隠れて有宮博司さんのラジオも聴いている。
有宮博司とは毒舌でキレの鋭いツッコミやボケが持ち味のタレントである。
ある日、ラジオを聴いていると、お金がないとぼやく有宮の先輩芸人に対してとあることを言っていた。
「毎日、しっかり働いているんでしょ?給料が上がらないのは社会が悪いってニュースでやってたよ。」
「いや、その仕事がないんだよっ!」
(そうだ、僕が必死に就職活動を行っても門前払いにされ、必死に簿記2級を取得すれば、体調を崩して何も出来なくなる…これは僕が悪いのではない。神、いや社会が悪いのだ。)
僕は咄嗟にそう咀嚼した。
その日から肩の荷が下りたようにすっきりした。
(自分が悪いのではなく社会が悪いんだ。)
毎日のハローワークの求人検索も一日置き、二日置きと減少していって、検索をしない日も増えてきた。
その時の僕の口癖は
「どうせ誰かが助けてくれるでしょ…。助けてくれなかったら生活保護しか…。」
という内心悲しい言葉だった。
だが、僕にとって就職活動も出来ない身体になってしまったのでこういった逃げ道しかなくなったのだ。
この頃から段々と身体だけでなく心まで荒んでいったのだった。
お読みいただきありがとうございます!
少しでも「面白い」「続きが気になる」と思っていただけたら、ページ下部の【ブックマーク追加】や【評価(★★★★★)】で応援していただけると大きな励みになります!




