第22回
2024年は僕にとって、勝負の年だ。簿記2級は勿論のこと、これから総務や経理として必ず周囲を見返す。そんな気持ちで元旦を迎えた。
これまではベッドでAYB32や千歳川36が出る歌番組をテレビで流して、カウントダウンを見守っていたが、今年はテレビの前に直立して迎えた。それに何の意味もないことは分かっていたが、明らかにアドレナリンが体内を駆け巡っていた。
元日には神社に初詣に行き、合格祈願とともに「今年は勝負の年にする」と神様に誓った。
昨年のクリスマスは勿論、正月の期間も簿記2級の予想問題を解いていたのでテキストや予想問題は既に10周くらい解いていた。そのため、100点満点が付く日もあり、来る日に向けて準備は万端だった。
しかし、そんな僕にも不安があった。それはトイレと極度の緊張の問題だ。
簿記試験は試験中にトイレに行くことは原則禁止となっていた。僕は緊張するとトイレが近くなるので解決策を調べてみた。すると、とある学会の論文に辿り着いた。そこに書いてあったのは、
『一日のトイレの頻度を抑え、我慢できる身体づくりをする。』
ということだった。翌日からトイレに行く回数を調べて、トイレの間隔を長くする練習に取り組んだ。
そして、極度の緊張の原因は高校を卒業して以来、筆記試験から遠ざかっていることが原因だと考え、鉛筆や消しゴムの試験中の雑音を再現した動画をイヤホンで聞きながら予想問題を解くことを行った。
2024年1月9日…。ついに簿記試験の申し込みが始まった。
僕は申し込み開始の翌日に簿記試験の会場にもなっている商工センターへ向かった。
(ついに始まる…。)
人生を変えるかもしれない期待と不安で胸が高鳴り、激しい動悸が襲ってくる。
受付を済ませて受験票を受け取ると受験番号は1番。なんと僕がその地域で一番初めに申し込みを完了していたのであった。
(よし…もう後には引けないぞ…。)
そう決意し、帰り道についた。
僕は一昨日のAYB32の「二十歳のつどい」の振袖姿の白石ひなのスマホの壁紙を見て、
(必ず合格して、就職先を決めて、会いに行くから。)
と、誓った。
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