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フォニックス オワリノハジマリ  作者: ことこん
第二章 囮(第一段階)/思案の森
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プロローグ 裁きの炎

一日目:AM七時


 フウワだ。

囮としてアンドロイドを引き付けた私たちは、なるべく街とは逆方向に移動しながら戦っていた。

と言っても、攻撃はレオンが弾き返すし、近くの敵はリーダーが、遠くの敵はランチャが吹き飛ばしてしまう。

私はエントとその様子を伺う事しかできなかった。

『君たち二人は、まだそこにいて。

このアンドロイドはまだ、序の口だ』

とフィラに言われたので待っていると、確かに強大な妖気が近づいて来た。

ジリジリと熱い。こんな妖気もあるのか。

「ゥグルゥアウーァ!」

書き起こすならこうなる様な鳴き声が聞こえる。

でも、近づいて来たのは人だ。一体、どうなってるんだ?

ランチャの攻撃をかわし、やって来たのは、頭は狼だかその他は人で、尻尾は……ヤギか?

こちらに気づくと、狼の頭をとった。被り物だったらしい。

「……あんたがエントだな。

悪いが、“その力”は俺が貰う!」

と言い終わると、私の視界から消えた。

後ろを振り返る頃には、もうエントを蹴飛ばしていた。


 蹴りが重い。

でも、こんなのじゃ今の俺は倒れねーよ!

「お前が誰だか知らねーけど、悪いな」

深呼吸をし、妖気を胸に集中させる。

「炎の舞・真」

胸から全身に広がる力。

俺は、この力を自分のものにした。

「お前に譲る予定はねーんだ」


俺は、見つけた。

俺の、戦士としての、生き方を。


 一年前の、秋。

キリュウのことを聞いた俺は、ただ一心に、”あの場所“へ向かった。

「俺に、力を使う資格があるか……試させて下さい」

ライオンはゆったりと立ち上がる。

『良いだろう。その覚悟、受け取った』

ライオンが吠えると、辺り一面を焼き尽くした。

俺も巻き込まれそうになるが、跳び上がってギリギリ避け、覚悟を決めて着地し向かう。

実は、炎って動いていれば熱くない。

だから、スキップを大仰に、炎から出る様にやれば大丈夫だ。

大きなライオンが、上から降ってくる。

流石にそれは避けたが、後ろ足で捕えられる。

俺は、力で押し返す。

『ほう。最早以前の者では無いな。戦士の気迫を備えている』

俺は、兄者みたいに優しくはない。

相手を、容赦なく焼き尽くす事だってあるし、気持ちに寄り添う事もできない。

でも、俺は決めた。

フォニックスの優しさを守るための、厳しさになると。

「爆炎砲!」

炎と炎のぶつかり合い。

互いに力尽きるまで戦い、共に寝転んだ。

『お前の炎は、”裁きの炎“だ。

良いだろう。もう”その力“は、お前のものだ。

その心を歪めぬ限り、お前は戦士だ』

※確かに、炎は小さなものであれば、素早く手を横切らせても大丈夫です。

しかし、今回の様な応用は超人にしかできないものであることを考慮して下さい。

決して、真似はできません。

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