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フォニックス オワリノハジマリ  作者: ことこん
第九章 欲しいものは
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第五部 chaos

 みんな〜!忘れてないよね?

ボク、サリィは今キリュウの足止めをしている。フィラ君の予想が正しかったら、十二時までだから……あと十分って所かな?

「ほらほら〜、よ〜く狙わないと当たらないよ〜?」

威力は化け物だけど、なんか板についてない感じで凄く避けやすいんだよね。

「……なんでキミみたいな人間があんなのに協力してんの?」

「リーダーの縁もあるし……何より依頼されたからね」

「……え?」

「って訳で、おやすみ〜!」

ボクはキリュウを最下層まで叩き落とした。十分以内で戻って来るのは不可能だよね。ボクも一旦帰ろっと。


 瞬間移動で戻ると、ボクはテイラーの所に行った。

「ただいま〜!」

「おけーりー」

テイラーはそう返してくれたけど……表情は深刻そうだ。

「どうしたの?」

「うーん……多分、休憩時間はもう終わりっぽいね……大量にキメラたちが解き放たれてる」

「……なるほどねぇ」


 みんなにその事を伝えて、とりあえずボクはテイラーと現場に向かう。

キメラが見境なく暴れて、周囲の地形を変えているのが見えた。しかも、そんなのが湧き水のように出て来ている。

「今回の依頼はハードっぽいねぇ……」

と、思わず呟く。

「依頼主が依頼主だしね。……それに、『任務中に依頼主の正体を味方に教えろ』って……変な条件だよね」

「まぁあいつらしいか」

……キメラの前で何のうのうと話してるんだ、って思った?ちゃんと倒しながら話してるから大丈夫だよ〜!まぁ、数が減る気配は無いけど。

「手、足りるこれ?」

「多分足りないね……明日の夜までに片付いてたら優秀、って感じかな?」

「やっぱり?行動不能の人も多いし……」

「最悪リーダーは技の持ち主に会えれば何とか出来るけどね」

「流石テイラー。超優秀」

まぁ、概念系の空間術に干渉するって事は、ある程度技の持ち主の頭に影響するけどね。テイラー、やっぱ怒ってたか。

「まぁね〜。何時交代にするこれ?」

「ボクは死体だから疲れないけど、テイラーは定時に上がりなよ。明日は、やるんでしょ?」

「正解⭐︎百匹ぐらいは持って行きたいな」

そんなボクたちの目の前に、巨大なドラゴンが立ち塞がる。

「こりゃ〜、」

「強敵だ」

テイラーはドラゴンに飛び乗った。じゃあボクは撹乱だね。

魂が安定してる……多分これ成功作だわ。向こうも本気で来てるっぽい。

テイラーは鱗と鱗の隙間に“楔”を差し込んでいく。そのままちょっと離れて、

「ボン⭐︎」

楔の通りにドラゴンの体が裂けて行った。相変わらず強いね。

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