表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フォニックス オワリノハジマリ  作者: ことこん
第九章 欲しいものは
42/44

第二部 trust

 それを聞いた瞬間、悪寒が全身を走った。恐怖?嫌悪感?どれも腑に落ちない。でも、この女性はスインに似てなくもないし、所々が僕に似過ぎていた。

スインはこの事を知っているのだろうか?……どちらにせよ、やたら僕に馴れ馴れしかったのは本能とでも言うべきか。

「彼女は“精神体”の“受け皿”として非常に優秀だった。勿論、お前もな」

「じゃあ、僕のこの意思は他人のものなの?」

残酷な宣告をされている筈なのに、酷く客観的だった。

「いや、お前はそうする前に逃げた」

「追いかけなかったの?」

「単純に居場所が分からなかったんだ。当時は“首輪”を付けていなかったからな」

「……ふぅん」

頭が上手く回っていないのか、自分に何の感情もない様に思えた。

「で、キリュウは元々精神体って奴で、受け皿が僕って事?」

「そうなるな」

「僕をこれからどうする気?」

「逃す訳無いだろ?」

「だろうね。でも、僕は抗うよ。フィラとして。それに、そのキリュウとやらもしばらくは動けないだろうしね」

「どう言う意味だ?」

「悔しいけど、助っ人は結構有能なんだ。ねぇ、レオン?」

僕は真後ろを向く。レオンが文字通り飛んで来る。

「だな。フィラ、見たいものは見れたか?」

「まぁね。……しょうもないものだったよ」

「じゃ、もういいな?」

「うん」

僕たちの会話中にも、追手が迫って来ていた。

「悪いけど、無駄だよ」

僕たちは瞬間移動した。


 着いたのは、拠点にしていた場所。

「サンキュー、助かったぜ」

レオンの言葉に、瞬間移動の使い手、シンはそっぽを向きながらも、

「ああ。あのチャラいののお陰だけどな」

妖気的に、帰って来てるのはテイラーと……スインだ。

「師匠や〜。無事で良かったわ。無茶するんかと」

当のスインはいつもの如く話しかけて来る。

「僕がして来たのは下見だよ。……やっぱ、師匠って言うのやめてくれる?」

「何でや?今更やん」

「……落ち着かないし」

この真実は、スインに言うべきじゃない。二人は、姉妹であるべきだ。

「……師匠、何、見て来たん?」

「別に、キメラばっかりだったよ」

その時、ゆっくりと足音が近付いて来る。

「嘘……ですよね」

そこにはアイン。ギリギリ意識を保っている様にも見えた。これは観念するしかないらしい。

「ねぇ、スイン」

スインの耳がピクリと動く。

「僕たち、似てると思わない?」

「……っ……」

そんな僕たちの会話に、『リウェ』が割って入って来る。

「ボクがちゃんと説明してあげるよ!スインの真実を、ね」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ