表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フォニックス オワリノハジマリ  作者: ことこん
第八章 拝啓、僕らの心より
38/44

第三部 再会

 「フィラ。もう来たのですか?」

相変わらずなコナの無機質な声も、ここだとちょっと不気味に感じるのは、なんだか皮肉だった。

「うん。テイラーの方に行って良いよ。彼なら大丈夫でしょ」

「分かりました」

隣にいたサリィも、

「じゃね〜、アディオス!死んじゃダメだよ⭐︎」

と言い残して去っていった。

「俺たちだけで、やる事あんのか?」

「僕が帰って来たんだ。何かしらはあるでしょ」

その瞬間、ゆっくりと床に切れ目が入る。というより、元々開く様に設計されていたのかもしれない。

「レオン、飛べる?」

「ああ」

上から見ると、四分割された中央の床が、通路の方に格納されて行く。

現れた空洞は、螺旋階段だった。

「どんだけ凝った作りしてんだよここ……」

「……随分と大仰だね。念の為、二階に行こう」

二階に降り立っても、バロンのお陰か何も出て来なかった。でも、螺旋階段の方から大きく雑多な妖気を感じる。

「……やっぱり、僕が来ると反応するのか。レオン、覚悟は出来た?」

「ああ」

その妖気の持ち主は、つぎはぎの翼でこちらまで飛んで来る。

「あははっ、久しぶりだね〜。本当、暴れてくれちゃってさ〜」

キリュウはこちらを見て、ニタッと笑う。幼児から幾許かは成長して、十歳近くの顔立ちだった。

「父さんからは、捕まえるように言われてるんだよね〜。つまんないの〜。

でも、そっちのドラゴン君は、殺しても良いってさ!どうする?逃げてみる?」

レオンの顔が強張る。ここで挑発に乗っちゃいけない事は分かってるみたいだけど。

「逃げねーよ」

「あっそ。まぁ良いけど」

本当につまらなさそうな顔をする。こいつは本当に純粋らしい。

研究所の外に出て、色々経験した自分の方が汚れている気がするという事実には、なんだか嫌悪感があった。

「フィラ?だっけ?キミみたいなのにもちゃんと名前が付くんだね」

「……そっくりそのままお返しするよ」

「え〜、やだなぁ、キミと一緒にされちゃ困るよ。

キミは“レプリカ”だけど、ボクは“純正品”なんだし。キミは所詮……『あれ』の模造品なんだよ」

僕の知らない単語を楽しそうに並べていく。積み木を並べているようなその様子に、余計に腹が立つ。

「でも、僕は君よりよっぽど有意義な人生を歩んでると思うけど?」

「どうだろうね?結局、ぜーんぶぜーんぶ、作り物なんだよ?」

「どう言う意味?」

「……?なんだっけな……。まぁいいか!つまり、キミはどう足掻いてもキミ以上の物にはなれないんだよ!」

……さっきの間はなんだったんだ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ