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フォニックス オワリノハジマリ  作者: ことこん
第四章 潜入(第二段階)
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第三部 爆速大剣

一日目:AM八時


 コナです。

突然、バロンさんの妖気が消え……テイラーさんが降りて来ました。

『バロンは大丈夫そう?』

「んー、僕からしてみりゃパネェ奴だけど、リーダーならマジティーっしょ」

『つまり大丈夫って事で良い?』

「イエス」

フィラが少々怒り気味のようですが、大丈夫でしょう。もう子供じゃありませんし。

『二人は……そこで見張りで』

「はいはーい」

テイラーさんはそう答えると壁に寄りかかってスマホを触り始めた。

こんなにも堂々と私たちがいるのに被験体が攻めてこないなんて、奇妙ですね。

腕時計を確認したり、ステンドグラスを見つめたり。

やれることは限られていた。

と思っていたら、死体置き場から人が出て来た。

一斉に銃を構えて来る。

流石に避けれませんが、弾き返すのは簡単ですね。

恐らく研究者らしい人はそんなに強くないが、死体や瓦礫を盾に近づいてくる。

テイラーさんも気づいたようですが、何かする様子もない。

研究者がテイラーさんの間近に迫った時、

「僕の為に働きなよ。

可愛いワンコちゃん♪」

とよく分からない事を口ずさむ。

と思うと、死体置き場にあった死体が一人でに動き出す。

研究員にしがみつき、どこまでも追いかけていく。

その時、置き場から誰かが出て来た。

「危ないな〜

ボクまで操らないでよ?」

サリィさんでした。

サリィさんはテイラーさんにそれ以上文句は言わず、そしてテイラーさんの言い訳も聞かず、研究者に向き直った。

「ひゅ〜どろどろ〜⭐︎

ゾンビパニック!」

死体たちの動きがより活発になり、普通の戦士程度の身体能力を持つようになった。

彼らの攻撃が当たり、研究者のカードホルダーの紐が切れる。その瞬間、死体がバラバラになる。

「やめてヨ!

みんながかわいそうでショ?」

少々発音が独特だが、妖気は本物。

猫……いや、チーターだろうか。

先程のスピードに似合わない大剣を持ち、研究者の前に立ちはだかる。

瞬きの間に、私に近付き大剣を振りかぶる。

私がそれを避けると、相手は目を丸くした。

「しーたんよりもはやいこがいるのネ!

こんなのはじめてヨ!いっしょにあそボ!」

多分被験体だ。先ほどよりもスピードが増している。

これでこの大剣を捨てたら、果たして見切れる速さで留まるだろうか。

「そいつ、任せたよ」

二人は別の相手が来たようだ。

「よそみしないでヨ!」

不意に肋を蹴られる。

ズキズキと痛むけれど、血が迫り上がって来ることはない。折れてはいなさそうだ。

まだ、戦える。

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