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フォニックス オワリノハジマリ  作者: ことこん
第三章 別働隊(第一段階)
12/44

第二部 luck

 セイが試しに黄緑色の球体に火を点ける。

一応燃えるが、見た目は何も変わらなかった。

それどころか、それも皮が破けて液体が流れ出たので、セイは間一髪の所だった。

「とりあえず、この人倒そうよ」

とベリーマリーがしれっとカニのハサミをかわしながら言う。

……明らかに俺を見ている。

俺は走ってそいつを蹴り、両手のハサミを破壊した。

しかし相手は止まらない。申し訳ないけど、電流で気絶させた。

完全に動けなくなった相手に、ベリーマリーが近づく。小さく空間術を出し、

「運命の反比例」

一見何をしたのかよく分からなかったが、ミネーシャに、

「あと十分」

と言っていたのもよくわからなかった。

それを聞いたミネーシャは、右人差し指に仕込んでいたらしい注射器で例の球体に何かを流し込む。

「何してんだ?」

「お馴染みの塩酸さ。

シンプルだけど、細胞を固定出来ないだろうか。

……少し少なかったか?」

独り言を言いながら、ミネーシャは足す。

すると、皮がまた破けるが、中身は固まったままだった。

「ほう……これでやってみるか。

マリー、もう良い。後は僕の実力だ」

「はいはーい」

……ベリーマリーの能力が一向に分からない。

っと、セイが焼いた液体はなんとも無く海に潜って、磯の生物を軒並み取り込んで来たらしい。なんか色々混ざりすぎて何の生物かはっきりしないけど。

そいつはセイに飛びかかるも、丸焼きにされて終わった。

それを見ていたら、注射器が飛んで来た。慌ててキャッチする。

どうやら先程と同じタイプの注射器の様だ。

「おそらく、普通の攻撃では倒しきれていない。

これを軒並み打つとしよう」

ミネーシャを初めて見た時は分からなかったが、この任務にこんなに向いている人はいないだろう。

やっぱ、みんなすげーよな。

俺は気持ちを切り替えカニのやつを見る。

既にカニを放棄して海の沖合に出ていた。

ダメージを受けていたのはカニだった。

……ごめんな。

俺は海だと身動きが取れずに取り込まれそうだったので、仕方なく待った。

数分後戻ってきたかと思うと、カジキを取り込んだらしく一直線に飛んできた。

……と思ったら、偶然の強風で軌道がそれ、カジキは倉庫に突き刺さった。

液体はまた生物を探し始めたが、俺が打ったエンさん?によって撃沈した。

カジキはちゃんと海に戻した。

「ラッキーだったね♪」

とベリーマリーが近付いてくる。

「これが私の能力。運を吸い取ったり、あげたり出来るの」

なるほど、確かに強い能力だ。

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