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フォニックス オワリノハジマリ  作者: ことこん
第三章 別働隊(第一段階)
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プロローグ eat

一日目:AM七時


 ライトだ。

俺たちは待機中だったが、ベリーマリーのマシンガントークでほとんどの時間を潰していた。

丁度銃口がセイに向かった所だったので、ミネーシャの様子を伺う。

ペストマスクに黒手袋、黒い外套に黒ズボン。全身真っ黒だ。おまけに靴も黒い尖った革靴で、街中を歩いていたら職質まっしぐらの見た目でしかなかった。

「えーっとだな……それ、動き辛くないのか?」

「甘いな。

今回の相手は人間だ。ならば仕込みはしすぎるくらいが丁度良いのだよ!

それに、試したいものが多々あってだな……」

とペストマスクの下から語り出した。

どうやら化学の話をしているようだが、何が何やら全くわからない。

とりあえず頷いておいた。

しかし、全く終わらないな、これ。

オカルト好きそうなのに、意外にも化学者なんだな。


 その十分後、俺たちはフィラの指示通りに港へ向かった。

『どうやら、ここから打ち上げられるゴミに怪しいものが混じってるらしくて。

話、聞いて来て欲しいんだ

あと、魂を喰らうもの(ソウルイーター)が近い。

気をつけて』

とのこと。

別に、普通に処分して終わりなんじゃなかろうか。そんなにやばいものなのか?

とにかく着いたが、ミネーシャが先頭だったせいで疑われかけたり、ベリーマリーが海の近くを通るのを拒否したりと、色々大変だった。

「なんか、よく分からないんですが……。

ああ、あれですあれです」

と、案内人が指差す先にあったのは、砂地に不自然にへばりつく明るい黄緑色の球体。男一人が寝転べそうな大きさだ。

これだけだと生物っぽいが、一定間隔で並んでいて、その規則性が不気味だった。

「昨日よりも増えてます……」

どうやら昨日初めて発見したらしく。

警戒している俺たちをよそに、ミネーシャはそれに近づく。

俺は止めようとするが、ベリーマリーに止められる。

「大丈夫。

あの子には今、ツキが回ってるから♪」

ミネーシャが手のひらの上で突くと、プルプル震える。震えが大きくなっていく。ミネーシャはそれに気づいて投げる。

震えが止まったかと思うと、それの表面の皮が千切れ、中の黄緑色の液体が流れ出す。

丁度近くにいたカニを飲み込むと、それは急速に集まっていき、人の形を形成する。

すぐに、それは人となった。しかし、自我などは無く、プログラムされたような動きで攻撃して来た。

手がカニのハサミになり、ミネーシャを襲うが、それは空を切るだけ。

「これ、強い奴が取り込まれたら困るな」

というセイの呟きが、今後を不穏にさせた。



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