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では気分転換に、のちに"勇者"と呼ばれる青年が魔王から王女を助け出す話をどうぞ  作者: 神山
序章 ー分岐点ー

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page.12 平和的解決

 産業都市バベルにある大学の教室でニック・フルシティとアヒョン・イルミナスは談笑していた。それは生物の授業後のことである。


アヒョン「ねぇニック」

ニック「なに?」

アヒョン「このニュース知ってる?」

ニック「ん?ああ、なんか角の生えてる人間がいるって話のことね。でもフェイクニュースなんでしょ?」

アヒョン「やっぱりそうなのかなー?」

ニック「今はなんでも個人で色々できてしまう時代なんだよ。良いことも悪いことも。このニュースも誰かが面白半分で作ったやつだよ」

 アヒョンは少し頬を膨らませた。


アヒョン「もしさ、人間以外にも会話ができる生物がいたらさ、共存できると思う?」

ニック「そうだな、創作物だと何故か同じ言語話してたり矛盾多いしね。僕は難しいんじゃないかと思うよ」

アヒョン「なんで?」

ニック「特に根拠はないけど、同じ進化を辿ってる訳じゃないし価値観のズレが一番比重を占めるじゃないかなって。警戒しちゃうよ」


 ソンナ村にてー

 ブレイブ達はティターニア・F・ローズと名乗る魔族と相対していた。

ライア「人間と魔族の平和を願うだぁ?ふざけんじゃねぇよ!てめぇらは…てめぇら魔族は…!」

 ライアはまるで目の前に仇がいるかのようにティターニアを睨み付ける。

ラーボ「ライアさん…どうしたんですか?」

ティターニア「どうか私のお話を聞いてください」

ライア「魔族の話なんか聞けるかよっ!てめぇらはそうやって人間を騙してきてんだろぉ!!」

 ティターニアの言葉に過剰に反応したライアは強く足を踏み込み、ティターニアに向かい走り出した。

セレーナ「ちょっと、危ないわよ!ブレイブも何とか言っ…」

 セレーナはブレイブに助けを求めようと後ろを振り返るとセレーナの近くを剣が飛んでいきライアの目の前に突き刺さった。セレーナはよろけてしりもちをついた。

ライア「なんっ…ブレイブ…!」

ブレイブ「やめろ、ライア・プラゾール。この魔族は俺たちには無害だ」

ティターニア「…!」

 ブレイブはゆっくりティターニアの元へ歩いた。


ライア「無害?なんでそれがお前にわかるんだよ!」

ブレイブ「詳しくは言わないが嘘をついていないことは分かる。話くらい聞いても悪くはないはずだ」

ラーボ「そ、そうですよ~ライアさん!ほらっ落ち着いて」

 ラーボはライアに近寄りなだめた。セレーナも一旦落ち着いた雰囲気にホッと肩を撫で下ろす。

ライア「ちっ!!勝手にしてろ!後ろから刺されねぇようにな」

 ライアは落ちている小石を蹴り飛ばしその場を離れた。ラーボはそんなライアが心配でついていった。


ティターニア「ありがとうございました。ブレイブ…さんで良かったでしょうか?」

 ティターニアはお辞儀をして感謝を述べた。

セレーナ「へぇ、魔族もお辞儀するんだ」

ティターニア「いえ、これはここに来る前に勉強してきました。なるべく人間族の皆さんのことを知ろうと…」

 お辞儀した顔をあげるティターニア、額に小さな二本の角が見える。美しい黒髪をなびかせる所作にセレーナはみとれていた。

セレーナ(綺麗な人…同年代かしら?)

 セレーナの目線に気づきティターニアは優しく微笑んだ。

ブレイブ「早速聞くが、ティターニアだったな?平和を願っているらしいが何をしにここへ?」

ティターニア「はい。我々の生活領域に皆さんのような兵隊を送り込んでいる代表の方とお話をするためです」

セレーナ「!!それって…」

ブレイブ「ジゴホウ国の国王だな」

ティターニア「そうです。私は種族が違うだけでいがみ合うこの世が不憫でなりません。今一番それを助長させているのがブレイブさん達のような方の侵略です」


セレーナ「侵略!?ちょ、ちょっと!なんかおかしいよ!なんでそんな話になってるの!?」

ティターニア「人間族と魔族の領域付近では事実、一般の魔族が人間族の人達に殺されています。なにもしていない善良な魔族を」

セレーナ「え?」

ブレイブ「…なにも驚くことはないセレーナ・ベトレイ。お互いに戦いとは無縁の人達も存在する。俺たちの住んでいる地より、遥か奥地に行けば発展した居住区もあるそうだ」

セレーナ「そうなんだ…」

ティターニア「私はこの戦争に悲しみを感じます…どうにかして止めたいのです!」

ブレイブ「あんたはなにも知らないのか?俺達は一国の王女を拐われたんだ」

ティターニア「え…?私は人間族の人達が理由もなく攻めてきたと…」

ブレイブ「やはりな、あんたは何もわかっていない。それでどう平和を願う?空想なら家でしているといい」


ティターニア「いえ…!それでも私は平和を願う気持ちは変わりません!だからっ」

ブレイブ「戦争を引き起こしたのは魔族だ」

ティターニア「…!ならっ話し合いをするべきではないのですか!?」

ブレイブ「話す間もなくネムは拐われた…!」

ティターニア「今から話し合いましょう!暴力ではなく…話し合いもせずに理解は出来ません!平和的解決を一緒に模索を…」

ブレイブ「話している間に人は死ぬ。そんな悠長なことは言っていられない」

ティターニア「そんなことはっ…!」

ブレイブ「その間に人は死んでるんだ…!」

セレーナ「ブレイブ…」

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