表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/76

聖なる村④

 石碑を辿っていくと、確かに村を囲っているのがわかる。

 試しに隠蔽魔法を解除せずに村へ歩いてみると、反対側の石碑に移動する様になっていた。


 念話でリリアムに相談する。

 石碑に込められている魔力を調べて追跡する事は出来ないかと言われた。


 石碑に触れ、中の魔力が探れるか確認してみる。

 すると触れた瞬間勢いよく魔力が吸われていく。

 村の者は聖女のみと言っていたが、魔力が高ければ石碑の維持は誰でも良いのかもしれない。


 吸われる魔力を逆に吸い上げてみる。

 最初は自分の魔力が戻るだけだったが、自分以外の魔力も感じ取る事が出来た。


 この魔力の持ち主が村の聖女だろうと思い、気配を探る。

 魔力は一人一人性質が違うので、魔法に長けていれば誰にでも追跡することは可能だと少女は言っていた。


 しかし、時間が経っているせいで魔力が空気と混ざり合い、拡散してしまっている。

 地上からだと近すぎて方向が特定出来ないので、カシムは空から全体を見渡してみることにした。


 上空から見てみると、薄まっている魔力の痕跡が一つの方向に伸びている事がわかる。

 それを辿っていくと森から街道に出た。

 街道では人や荷馬車が行き来している。


 痕跡は更に伸びていき、村から遠く離れたところまで来た。

 ポツンと走っている荷馬車の中から目的の気配を感じる。

 見つけた……!!


 カシムは飛ぶのをやめ、その荷馬車の前に立ち塞がる。


「止まれ」


 運転手は驚いたが、瞬時に方向を切り替え上手く避けた。

 そのまま速度を上げ、逃げる様に進んでいく。


 それならばと、荷馬車が先に進まない様空中に浮かばせる。

 突然の浮遊感に運転手のみならず、馬も動揺していた。


 そのまま人が米粒の大きさに見えるまで上昇し、荷馬車に近づく。


「お前、聖女を積んでいるだろう。出せ」


「ひえぇぇ!このクソ!お、降ろせ!」


「……わかった」


 意外にもすんなり相手が返事した事に運転手はホッと肩を撫でおろしたが、別の浮遊感に襲われた事に気付く。

 そしてそのまま自分だけが落下により荷馬車から遠ざかっていくのを悲鳴を上げながら感じていた。


 それには目も暮れず、カシムは荷馬車の中を覗く。

 すると、様々な年齢の少女達が気を失った状態で転がっていた。


 そして目的の人物も同様に気を失っていた。

 想像はしていたが、その少女はリリアムそのものだった。




 リリアムそっくりの聖女を回収し、それ以外の少女はギズベリン王国の門番に事情を話し預けた。


 門番が言うには最近少女の行方不明が増え、奴隷として売られていたとのことだ。

 尻尾は掴んでいるのに、なかなか捕らえる事が出来ないと顔をしかめていた。


 犯人について聞かれたので、街道を進んだところで寝ているとだけ伝え、門番に別れを告げた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ