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仲間?④

「今日は泊まっていくでしょ?それとも何処か場所用意してるの?」


「いや、これから探すところだ」


「じゃぁ、決まりね!」


 いそいそと奥の部屋に行ってしまった。


 元々は酷い悪魔だったが、今は世話焼きお母さんって感じだ。

 相手のペースに乗せられている。


 先程の雑談の中で、呪いが解けるとしたらどうする?と聞いてみた。

 うーんと考えた後、今と変わらないわねと笑っていた。


 でもそれが、本当か嘘かなんてわからない。

 変わって見せているだけの可能性だってあるのだ。

 少女は念の為、引き続き警戒する事に決めた。




 布団が用意され、カシムは横になる。

 思わぬ展開に驚きもしたが、悪くはない。

 それに仲間になると言ってくれている。

 これで一応魔族領の種族は仲間にする事が出来た。


 あとは人間をどれだけ仲間にしようか。

 いつ頃儀式が出来るだろうか。

 そんな事を考えつつ、眠りについた。




 朝、玉子の焼ける匂いがする。

 起きてみると、小さく鼻歌を歌いながらチネハが朝食を作っていた。


 リリアムはまだ眠っている。

 朝食が出来るまでそのままにしておこう。




「朝ご飯出来たわよぉ。あら、カシムおはよう。お嬢ちゃんは?」


「まだ寝てる。起こそうか」


「お願いねぇ」


 チネハはテキパキと準備をしている。

 それを横目にカシムは少女の元は向かう。


 いつもはすぐに目を覚ますのに、居心地が良いのだろうか。

 安らかで愛らしい顔で眠っている。


「リリアム、リリアム。朝だ、起きろ」


「んんー。あと5分……」


 布団を被り直してしまった。

 こうなるとなかなか起きてはくれない。


 すると、チネハがフライパンとお玉を手にやってきた。

 何をするのかと思ったら、それらを勢いよくカンカンと叩き出した。


「お嬢ちゃーん!!朝よー!!起きなさい!!」


 リリアムは音に吃驚してガバッと起き上がった。

 何が起きたのか分からず混乱しているようだ。


「リリアム、朝だ。朝食が出来ている」


 カシムの声を聞いて、茫然としながら頷いた。





 食事を終えると、チネハはお店に行くと言って出かけて行った。

 一応昨夜のうちに、これからの活動については話してある。

 近々お店は辞めて、こちらの方を手伝うと言っていた。


 今日のところは空きテナントがないかリリアムと見に行くことにした。

 不動産屋へ行くと幾つかのテナントを紹介された。

 候補を絞って見に行く。


 一つ目は住宅街に面したところだ。

 人通りはそこまで多くはないが、近所付き合いはしやすそうだ。


 二つ目は歓楽街にある。

 目のつきやすいところに看板が置けるので、それなりの集客が見込めそうだ。


 三つ目は入り組んだ裏路地にあった。

 ひっそりとした隠れ家的な場所なので、込み入った内容の客も来やすそうだ。



 この中のどれにしようか。

 少女が悩んでいると、カシムは住宅街のところがいいんじゃないかと提案した。

 理由を聞いたら、近所付き合いした方が結果的に仲良くなりやすいのではないかと言っていた。


 普段は意見しないカシムが珍しく発言したのを見て、なんだか嬉しくなった。

 そして、折角だからその意見を尊重する事にした。

 早速契約をし、即日入居する事ができた。


 次の日は家具など内装を決める事にした。

 念話で伝えておいたので、途中からチネハも合流する。


 家具屋でリリアムとチネハがあーだこーだ言っているのをカシムは遠い目をしながら眺めていた。

 正直、どうでも良かったのだ。


 そして、業者に決めた家具を運んでもらい、配置をする。

 壁紙も貼り替えてもらった。


 内装はスタイリッシュで効率が良さそうだ。

 特に文句の付け所はない。

 内装を決めた二人もとても満足げである。


 外には小さいながらも何でも屋の看板を置く。

 依頼は来るだろうかとソワソワしつつ、何でも屋を開店させた。


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