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第三十四章

前山地への討伐は、その後も何度か続いた。


息が切れるまで休みなく、という形ではない。必要と血への飢えを取り違えるような狂った頻度でもない。だが、山裾が「下から見ても明らかに何かが増えている」と見えるほどには放置しない、そのくらいの間隔では出た。部隊は入れ替わる。道筋も変わる。古い崩れやすい斜面を行く日もあれば、昼でも薄暗い歪んだ針葉樹のあいだを縫う日もあった。細い谷へ下り、氷のように冷たい流れのそばで獣の痕跡を追うこともあった。そこでは足跡は残りやすいが、そのぶん待ち伏せもやりやすい。


そして、そのたびに彼はリラを連れていった。


それがどれほど冷酷な判断に見えるかも、彼には分かっていた。


戦いの最中の一撃が引き金になって子を失った女を、また戦いへ連れ戻す。言葉にしてしまえば、その理屈には世界そのものの残酷さが染みていた。まともな人間なら嫌悪するはずだ、と分かっていた。


それでも、彼は目を逸らさなかった。


彼自身が残酷だったからではない。


もっと単純だ。世界は本当に残酷で、リラを「守るため」に家へ閉じ込めれば、それで彼女が癒えるわけではないと分かっていたからだ。それはただ、あの喪失の裂け目を、次の恐れがもっと深く通るための傷として残すだけになる。


彼女は、もう一度出てくる必要があった。


克服のためではない。


象徴のためでもない。


ただ、自分の身体と意志を、もう一度この現実の前へ置くために。


だが、そう理解していてもなお、彼は実際のリラを見て驚いた。


最初は、ただ以前より静かで、整って見えるだけだった。


言葉が少なくなり、迷いが少なくなったように見えた。


だが、違った。


それは単なる沈着さではなかった。


喪失のあと、彼女の中から何かが落ちたのだ。以前のリラの中にわずかに残っていた、最後の柔らかさ――打つ前に一瞬だけ相手へ猶予を与えてしまうような、あの微かな緩みが。


優しさが消えたのではない。


優しさはまだある。


女らしさが消えたのでもない。


むしろ逆で、それはより濃く、より深くなっていた。嵐の前の水のように。


消えたのは、世界に「まだそうでないかもしれない」と思わせる余地だった。


今のリラは、戦っているのではなかった。


ただ、消していた。


それも、ひどく静かに。


ほとんど苦痛なく、あまりに明確に。


最初の二度ほどは、隊の者たちも自分たちが何を見ているのか分かっていなかった。


最初にはっきり形になったのは、二つの岩壁のあいだを抜ける、古い家畜道のような細道だった。裂け目の奥から三体出た。長く、灰色で、前脚が重く、後脚の関節だけ妙に人間じみている、あの種の嫌なやつだ。こういう相手なら、ふつうは数呼吸ぶんくらいの戦いにはなる。一体を止め、一体が横へ回り、残りを魔術師が受ける。そういう流れだ。


だが、リラはそれを戦いの長さにすらしなかった。


声も上げない。


ただ手を上げただけだった。


道の脇を流れていた細い水が、一気に跳ね上がった。まるで最初から水ではなく、形になる時を待っていただけみたいに。最初の一体には、氷の棘がそのまま口の奥へ入った。大きくも太くもない。細く、無駄のない、ただ正確な一刺しだった。二体目は横へ逃げようとしたが、次の瞬間には自分の呼吸を失っていた。リラがその顔を、水の密な膜でそのまま覆ったからだ。目も、鼻も、口も。もがいたところで半拍しか稼げず、その半拍でアヤノの土が足元を崩した。三体目だけがまだ生きていて、右から入ろうとした。そこでようやくカイラが前へ出た。まるで「一体くらいは残しておけ」とでも言うような顔で。雷が喉を焼いた。


あとに残ったのは、奇妙なくらい平たい静けさだった。


リラは手を下ろした。


そこで初めて分かった。息がまったく乱れていない。


カイラはいつもより長く彼女を見ていた。


嫉妬ではない。


賞賛でもない。


もっと複雑な、ほとんど警戒に近いものだった。


「なるほどね」とカイラはやがて言った。「一応、一体だけは私の分を残したわけだ」


リラはそちらを向いた。


ひどく落ち着いた顔で。


「そうだよ」


その「そう」は、冗談の気配をひとつも含んでいなかった。


次はもっとひどかった。


ひどいというのは、もう誰もこれを偶然や地形の有利で片づけられなくなったという意味でだ。


広い崩れ斜面に出た時、そこには岩食いの群れがいた。背に板のような硬い節を持ち、長い鼻先で骨まで割る、あの嫌な連中だ。数が多い。こうなると、ふつうはきちんと隊を作り、前後を確認し、全員に仕事が回る。


だが、リラはそれが整うより一瞬早く前へ出た。


遠くへではない。


誰かが止めようと手を伸ばせる、その半歩先まで。


彼はすぐに口を開きかけた。危険だからではなく、戦いの形を管理する癖で。だが、その瞬間、彼女の顔が見えた。


そこで彼は黙った。


今、あれを止めるべきではないと分かったからだ。


リラは、何かに取り憑かれているようには見えなかった。


復讐に酔ってもいなかった。


壊れた人間にも見えなかった。


そこが、むしろ恐ろしかった。


顔には怒りがない。


憎しみもない。


ただひとつだけあった。


目の前にこれが存在することを、自分はもう許したくない、という静かな拒絶。


まるで、自然そのものが、見苦しいものにうんざりして、それをただ消し戻そうとしているみたいに。


水は三方向から同時に来た。二人の兵の水袋から。石のあいだの溜まりから。さらに、彼ですら資源として数えていなかった地面の下の薄い湿りから。リラはそれを派手には使わない。凝った見せ方もしない。やることはむしろ単純だった。そして、その単純さがいちばん残酷だった。


氷は目へ、喉へ、顎の下へ入る。


水は鼻と口を塞ぎ、叫ぶことすらさせない。


一体など、前半身を重い水の輪で持ち上げ、そのまま岩壁へ叩きつけただけで、背骨が折れた。


この時は、最初の数秒、カイラにすら出番がなかった。


アヤノが動いたのは三体目になってからだ。


しかも、それはリラが“残した”からにすぎなかった。できなかったのではない。取らなかったのだ。他の者にも戦いの場を残すために。


そこで部隊の中に、新しい感情が生まれた。


彼はそれを言葉ではなく視線で見た。兵たちは口の軽い連中ではない。行軍中に余計なことは言わない。だが、リラに向ける目が変わっていた。強さへの敬意でもない。指揮官の女への遠慮でもない。もっと原始的で、もっと深いものだった。


ほとんど、聖なる畏れに近かった。


人としての彼女への恐怖というより、今そこで見た力の在り方への畏れだ。水。光。柔らかさ。静かな女らしさ。彼らが今までリラに重ねていたものが、そのまま裏返って、別の面を見せたのだ。もし自然そのものを怒らせたら、自然は恨まない。ただ、お前を生かしておく必要がないと判断するだけだ――そういう気配を。


その気配は、家でも感じられた。


もちろん最初にそれを言葉にしたのはカイラだった。


ある討伐から戻った夕方、リラが無言で血と泥を手から洗い落としていた時だ。彼はただそばに立っていただけだった。カイラが柱へ肩を預けて言った。


「ねえ、何がいちばん怖いか分かる?」


リラは彼女を見た。


「何?」


カイラは珍しく、少しだけ言葉を探した。


「それが、復讐じゃないってこと」


リラは静かに彼女を見返した。


「うん」と言った。


「復讐じゃない」


カイラは頷いた。


「でしょ。もし復讐なら、私は分かるのよ。憎しみでも分かる。でもあんたの今のあれは違う。まるで、“世界がこんなものであること自体を見たくないから、それを見せるものを消してる”みたいな」


リラは手を拭いて、それから答えた。


「そうだよ」


アヤノは、その言葉のところで、卓の上の杯を静かに置いた。まだ一口も飲んでいないまま。


彼には分かった。アヤノがいちばんよく理解している。なぜなら彼女自身が、かつて一度、殺すことが衝動でも勝利でもなく、「これをこのまま世界に置いておきたくない」という行為に変わるところを通っているからだ。


そのうちの一度には、ヴェイルも同行していた。


気まぐれではない。学校の外側の監督、魔術師の配置、山脈側からの圧の評価。そういう役目があった。だが結果として、彼はリラの今の姿を、まっすぐ目にすることになった。


戦い自体は短かった。


灰色の跳躍獣の群れ。細く、いやに速く、たいていは勢いと不意打ちで人を持っていく連中だ。一人の兵が槍を上げる間もないくらいの距離だった。だが、リラは先頭の一体を、跳んだまま水で捕まえた。その空中の姿勢のまま止め、次の瞬間にはその水を氷の杭へ変え、下から頭へ突き上げていた。二体目をカイラが仕留め、三体目と四体目をアヤノが取った。だが最初の、戦いそのものを決めた一拍は、またしてもリラのものだった。その静かで、何のためらいもない終わらせ方が、戦いのあとに生き残った人間たちの呼吸を少しだけ浅くしていた。


ヴェイルは、リラを長く見ていた。


長すぎるほどに。


それから、斜面を戻る途中、何の前置きもなく言った。


「今は、お前よりあの人のほうが怖い」


彼は横を向いた。


「告白か、苦情か」


「観察だ」


ヴェイルは、前を行くリラから目を離さなかった。


「お前は危険だ」と彼は言った。「だが、お前の危険は、まだ人間の延長として分かる。男の危険として理解できる。お前が残酷な側へずれても、その形は見覚えがある。だが、あの人の今のあれには、それがない」


彼は、少しだけ口元を歪めた。


「正確な言い方だな」


「私は、あの人が本気で“もう生かしておくに値しない”と判断した時、それを止める方法を知りたくない」


ヴェイルは静かに言った。


そこには誇張がなかった。


そのせいで、余計に重かった。


カイラが鼻を鳴らした。


「ほら。やっと他の人間も言った」


リラは振り向かなかった。


ただ外套の下で、肩をほんの少し遅れて動かしただけだった。


「聞こえてるんだけど」と彼女は落ち着いた声で言った。


その落ち着きで、山の冷気よりも少しだけ強く空気が冷えた。


彼は歩きながら、自分の失敗をさらに深いところで考えていた。


最初の石の魔物のことだけではない。


その先もだ。


彼は、山の危険を見誤ったのではない。


リラの強さを見誤ったのでもない。


喪失が、人の力に何をするかを見誤ったのだ。もともと生きていて、深く育っていて、その人の本質と結びついていた力が、一度大きなものを失った時、どう変わるかを。痛み。折れ。慎重さ。せいぜいそのあたりを想像していた。だが、現実は違った。あんなふうに静かで、あんなふうにためらいがなく、あんなふうに個人的な激情をほとんど感じさせない無慈悲さになるとは思っていなかった。


それでも、彼は止めなかった。


なぜなら、今のあれがまだ壊れ方ではないと分かるからだ。


狂気でもない。


血への欲でもない。


むしろ、新しいかたちのまっすぐさだった。


暗く、見苦しく、こちらの気分も悪くするようなまっすぐさだとしても、まだそれはひとつの完全さだった。


ならば、それもまた通るしかない。


戦いの中で、彼女は時々、ちゃんと他の者に場を残した。


そのたびに、それはほとんど意図的に見えた。


戦場全体の形を見て、自分一人で終わらせられると分かっていながら、半歩だけ退く。カイラに雷を入れさせる。アヤノに土を通させる。彼自身に剣で仕留めさせる。つまり、彼女は他人から場を奪わなかった。


そこには、妙な、ほとんど不気味な種類の思いやりがあった。


こうなってなお、リラはまだリラなのだ。ただ他人を見て、感じて、そしてもう怪物どもに余計な数秒を与えなくなっただけで。


そこが、いちばん恐ろしかった。


力そのものよりも。


あの新しい冷たさの中にあっても、彼女がまだ誰であるかを捨てていないことのほうが。


その日の帰り、山はもう夕暮れの灰へ沈みかけていた。石は青く、草は黒く見える。風は山脈のほうから下りてきて、外套を揺らす。どこか高いところで、猛禽の声が一度だけ鳴った。リラは先を歩いていた。その背中は、冷えた空の前であまりにも静かだった。その静けさの中に、家で чашку を持つ手のやわらかさと、同じ手で水を迷いなく死へ変える精度と、その両方が同時にあることが、見る者にはどうしても信じがたかった。


カイラが細い下りで彼の横へ並び、低く言った。


「ねえ。あんたも感じてるでしょ」


「何を」


「昔は“私を怒らせる時は気をつけろ”だったけどさ。今は、あの人のほうが“そもそも怒らせたくない”になってる」


彼は前を行くリラを見た。


「そうだな」


カイラは短く、だが妙に敬意のある笑い方をした。


「まさか、自然のほうが私より怖いって日が来るとはね」


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