されど雲間に隠れる月のように
昔の恋の話や学業の話です。お嫌いな方は読まないで下さい。
中学三年の担任T先生だったので、私は自分の行きたい公立高校合格へ向けて学校も休まないように行き、塾のA先生との受験勉強の甲斐あって志望高校に合格することが出来た。
担任やA先生にも、もっと上でも大丈夫と言われたが私はその高校にどうしてもいきたかった。
その高校にしかない部活があって、そこへ入部したかったのだ。
乙女文楽部・・・桐竹流乙女文楽という人形浄瑠璃を演じる伝統芸能の部活なので、私が入部した時部長のT先輩とW先輩の二人しか正式部員がいなくて廃部寸前だった。
週に二回の練習だが、厳しいこと凄まじく文化部の中の運動部の異名をもっていたが、私は部長の扇さばきの見事さに感服・・・惚れ込んでしまい、もう部長に着いて行きます!!と入部届けを出したら、顧問のF先生にも期待の新人としてえらく気に入られた。
部活のおかげでかなり順風満帆なスタートを切った高校生活1年目。
この年、私は初めてのことを二つ体験した。
一つ目は気に食わない人物にやり返してしようとして実行したことだ。誤解を解く為に書いておきますがイジメでも何でもありませんよ・・・イジメの仕返しではありません。
では、やり返したくなる出来事とは何かと言いますと、ちょっと長めにお時間下さい。
私と同じクラスに、たまたま新入生代表の言葉を言ったD君がいたのです。
このD君、新入生代表が受験成績一番の生徒がなるという事実から、すっかり天狗になっていたのです。
数学の授業中に指されて、黒板に答えを書くときも簡単な数式だと「こんな簡単なの答えさせるなよ」と言い難しいのだと「まぁ、俺しか解けないだろう」と言う始末。
挙句、中間の前の宿題テストというか模擬の小テストで、クラス一位になった時になど「俺は本当は〜高に行きたかったんだけど、定員減ったしここに来てやったんだ」と公言して大ひんしゅくを買った。
このセリフには私もカチンと来て、D君に「そんなこと言うもんじゃないよ」と言ったのだが聞き耳持たず。私の順位が自分より低いので完全に馬鹿にしてきました。
「先生、ちょっとどうにかして欲しいことがあるんだけど」
と塾のA先生に話を持ちかけてみたところ、D君が自分は有名な塾に通ってるから学校で勉強しなくてもいいと言っていたことを言ったら。
「俺はそういう奴が嫌いだ。よし、コテンパンにのしてやる」
「先生?何を・・・」
と私が及び腰になるほど乗り気になってある途方もない計画を私に実行させたのです。
「次のテストから一年間、奴をクラス一位から蹴落としてやれ!!」
「そんな無茶な・・・だってあたし」
「お前の実力なら出来る。俺も分からない所教えるし、そうすれば減らず口も叩けなくなる」
模擬の小テストで私の順位が二番だったのを先生はしっかり見ていて、この計画を敢行した。
そのすぐの中間テストはクラス順位3番で、D君の天狗は更に図に乗ったものになって、嫌がらせを受けていたようですが、「負け犬に噛み付かれた」とそう言い放ったのを聞いて、同情転じて「絶対蹴落としてやる」という決意に燃えた。
結論から言っちゃうとそれ以降のテストのクラス首位は私が独占しました。A先生のスパルタ指導と部活がない日の自主勉強という影の努力の結晶です。
今でも手元に残ってる当時の栄光の痕跡。
国語83 現社94 数学71 生物93 英語87 家庭67 クラス順位1 学年順位2
今から見るその点数に驚き、もう二度と取れないと断言しちゃいます。
数学が低いのは中学の遅れの悲しき名残。家庭科は単に苦手。こんな点で学年二位なんですから、母校のレベルがもろバレです。
しかし、見事にD君は減らず口を叩けなくなりました。授業を日頃からまともに聞こうとしてない、ノートもしっかりとらない、塾と己を過信しすぎたのが一年間の私との勝負に敗北した原因でしょう。
あれです、驕れるものは久しからずという奴です。
もう一つの初めては・・・・・・・・・・・・・・初恋という奴です。うわっ、今思い出しても赤面必至です。
同じクラスのS君、私は下の名前にちゃん付けしてまるで幼馴染のように呼んで仲良くなっていたんです。見た目は普通というか眼鏡君って感じですが、優しいんです。そして、面白い。
私も女子ながらゲーマーだろうと言える位のゲーム好きで、男子達と話が合うことびっくり。互いにRPGのソフト貸したり借りたり、攻略情報教えあったりしてましたが、S君には特に惹かれました。
初めて異性にそばに居て欲しいと思った淡い初恋。周りにバレまくっていたのですが、私が告白するまで皆知らないふりをしてくれていたというのですから、恥ずかしい。
ラブレターなんぞ書けねぇ、ましてやメールで好きなんぞ言えねぇと悩み悩んで、バレンタイデーにチョコ渡して、渡しざまに「大好き」と彼の耳元に言い残してそのまま逃走。恥ずかしさのあまり返事聞くまでその場に居れなかったんです。
結局、丁重にお断りのメールを貰い、失恋。しかし、互いに友達づきあいは変わらず私にとってS君は高校時代の親友と呼んでも過言ではない・・・向こうはどう思っているかは分かりませんが。一年の天国ぶりに比べて、二年は地獄でした。
特に閉鎖病棟から退院後に、人格バラバラのまま学校行ったので大変なことになりました。
当時の記録が手元に残っていたのを見つけたので、それを元に書きますと私の他に6人別の人格がいらっしゃったようです。
当時は本当に記憶が曖昧・・・私という人格以外が身体を動かしていた時間が長かった時期なので記憶がないといったほうがいいでしょうか。
Eさんのことやそれでいじめられて自殺未遂したのは覚えていますが、それ以降に学校復帰してからの記憶が約半年分薄いというか欠落気味です。
アキ・シン・ユキ・ユナ・リュウ・猫というのが当時内在した人格が名乗っていた名、あるいはつけられた名です。
アキは冷静沈着な男性で、勉強も運動も私よりできたのですが同学年の女の子・・・また小さくて可愛い子なんだけどを口説いて恋人にして大変問題になりました。
アキにとっては女性が恋愛対象でもまったく違和感なしだったようですが、私からすればおおありです。もう事後収集が大変でした。その子のとの友情も破綻しました。
シンは喧嘩っ早い男で、手のつけられない暴れ者。嫌がらせで机に落書きされているのを見て、キレて机を蹴り飛ばして暴れたり、男子と喧嘩して至近距離から椅子投げつけられたのを平然とかわして反撃するなど、明らかに私じゃないのが分かってしまう、はた迷惑な人格で出てくるたびに「キレさせたら怖い」という噂が流れて大変でした。
ユキは幼い男の子で、学校では出てこなくて、家で出てきては妹と遊びたがって気味悪がられたらしい。六人の中では一番問題がなかった人格なのですが・・・僕口調で話すので妹が怖がっていました。
ユナは唯一女性の人格ですが、毒舌で学校の気に入らない女子と口論末泣かして、後で何も知らない私が呼ばれて教師に説教され身に覚えのないことで謝ったいう一番厄介な人格。
リュウは何故か常時エセ関西弁なお祭り男で、スポーツ万能。特に私がサッカーでドリブルもできないのに、リュウはドリブリと華麗にシュートまで決め「神が降りた」と苦しい言い訳を皆に押し通さざるおえなくなった。同じプレーができないのが身体は同じでも、人格が違うせいだとは学校の誰にも理解してもらえなかった。
最後に猫は文字通り猫のように、家の床だろうが廊下だろうがゴロゴロしてベットに引きずられてると寝る。目が覚めるといつのまにかベットにいたら猫が出た後というので決まりでした。
部活の先輩が卒業して、後輩といさかいを起こし私は部を去り、二年が入院もあって単位ギリギリでなんとか三年に進級させてもらいました。
すいません・・・昔の自分にケリをつけたいだけなんです。




