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300年ダンジョンを生き抜いた最強魔女は現代で仲間の遺品を届けにいく  作者: かんあずき


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5/6

5 持ち物がすでにチートらしい

到着と同時に、私が最初にしたことは......


全身、もともと300年食べてない。

胃液すらないでしょうと言わんばかりの何も出ない。

ただ、流れる唾液だけの嘔吐。


すいません。

でも、300年ぶりに地上に出たばかりだったんです。

仕方ないじゃないの。


喉の奥が焼けるように痛い



「ああああぁぁ!大丈夫ですか?デボラ殿!ああ、最高出力にするんじゃなかった。」

「きれいな水をもってこい!長く使ってないからな。最初の水は5分は流せよ!」

「ベッド準備するよ。ごめんな、久しぶりの家で埃が凄過ぎて。宿を取ればよかったかなあ」

「服だろ!女ものなんてないぞ!」


私の背中をさするレグスタイン

絨毯を片付けながら涙目になるグレン

ひたすら、水を出そうとするキリフ

ベッドシーツを持って走る......誰だっけ?

服を探してガサガサする人も......


まだ名前も知らない人がいる。



「すいません。空飛ぶ絨毯?は見たのも乗ったのも初めてだったので。あの自分で片付けますので」


口を押さえながら私は、流石に自分の粗相を見知らぬ男性たちにカバーさせることに罪悪感を覚える。


多分ちょいちょいと杖を振れば部屋はきれいになるし、吐瀉物もきれいになるし、ベッドシーツも、自分に合った服も作れるはずだ。


だが、彼らの前で魔法を使いたくない。


もう魔女狩りはないと言っていたが......

理屈じゃない。

魔女だと知られたら......

それが噂になって、また攻撃されたら...


「いやいや、体調を悪くさせたのはグレンなんだから。全く女の子が乗るからって張り切りすぎだ」


ぶつぶつと言いながらやってくるのは、名前の知らない人だ。


「あの、あなたは?」


私は恐る恐る聞く。

体格はこの中で一番大きく、後ろに大きな盾と斧を持っていた。


「俺は、バインだ。防御と閉鎖された道を開拓したり、物理戦になったら斧で近距離の相手を仕留めていく」


なるほど......

分業制の一人か。防御すら他人任せなんて恐ろしい。


「俺も自己紹介してなかった。名前はヘンケル。偵察活動で、相手の強さを図り、素材回収や、メンバーサポートをするのが仕事だ」


顔面蒼白になっていると思われる私を気遣いながら、さらに男が寄ってきた。


偵察活動......

この人には、自分の力を測られないようにしないといけないということか。


「すいません。あの......ご迷惑を早々におかけしまして」


「いやいや、黒竜に殺されなかったのはあなたがいたからだ。あんな強さを推し量るだけで潰されそうになる経験をしたのは初めてです。もうダメだと思ったんですから。ましてや、その命の恩人の気分を悪くさせるなんて申し訳ない」



そう言ってヘンケルは、ガバッと頭を下げた。


「いやいや、やめてください」


さてどうしようか?

黒竜は恐ろしく、黒竜が面倒見ろと言うから私の面倒を見ている人たちなんだよね。


それなら、黒竜を利用して魔法を使って仕舞えば良くない?


「ああっ!そ、そうだ!思い出した。思い出したのです」


私は必死で演技をし始める。

ヘンケルやバイン、そして、バタバタうごいていた残りの男たちはポカンとしている。


演技、下手すぎた?

いや、やるしかない!


「地上に戻る時に、黒竜が部屋をきれいにするものをくれたんでした!ああ!すっかり忘れていた!」


私は大袈裟に叫ぶ。


適当な魔物の魔石を投げて、その瞬間に清掃魔法を発動させて埃と吐物をきれいにしてしまおう!


私は空間バッグから、適当な魔石を取り出すため300年前に魔物を倒して取り出した魔石をバッグから取り出そうとする。



だが──



「うわわああああああああ!」


へっ?


5人が一斉に叫ぶ。

何?まだ、何も出してないよ!


私は思わず魔石を掴んだら手を引っ込める。

それと同時に空間も閉鎖したりした。


グレンが、目をキラッキラにして私のそばに駆け寄った。



「こ、黒龍殿が空間バッグをお渡しになったのですか?すげえ!初めて見た。さすが黒竜!伝説級のアイテムじゃないか!」


「すげえ、俺も初めて見た。空間を切り裂いてたな。」


「本当に存在したのか?さすが黒竜だよ。そりゃ勝てないはずさ」


「確か、聖遺物として教会の金庫に一個だけ保管されてるらしいが」




な、なんですと??

もしかして、空間バッグをこの世の方は使って......ない?


やばい。

中身はもっとやばいものがたくさんなのに、すでにバッグがチートだと言われてしまった。



話をすり替えてしまおう。


「あ、あの!それで、これを投げたら部屋がきれいになるって言うんで、投げますね!」


たしか、ブラックコウモリの魔石だから大量にあるやつだ。

これを投げてしまえ。


私は、大きく魔石をつかみ、こっそり声に出さず清浄魔法の魔法が発動するように舌を動かす。


「うわああああああああっ!」


な、な、今度は何?


「ブラックコウモリの魔石じゃないか?」


「うわぁ、だめだ!掃除なんかに使っちゃダメだ」


「今回のダンジョンでお目にかかれるかと思ったんだけど会えなかったんだよな」



な、投げ損ねた。

ええっ?あんなに大量にいたブラックコウモリに出会ってないってどう言うこと?

そんなの、バッグの中に500個は入ってるわよ。


嘘でしょ?

この人たちどんな魔物と戦ってきたのよ?





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