ドキッ!チキチキ森の中の一方的バトル!(開催予定☆)
とまぁ、そんな無駄にチート染みたスキルと武器のおかげで女性の傷は逆再生の如くキレーに塞がり、肌にもようやく血の気が戻ってきた。呼吸も安定し出したし、じゃけんスキルを返してもらいましょうね~!
「き、奇跡だ…! 一体キミは何者なんだ!?」
「知らなくていいし、何度も言うけどコレは他言無用。イイネ?」
「アッハイ。 ……なんだこの逆らえない言葉の威圧感は……」
このセリフを使えば、逆らわせなくする事などチャメシ・インシデントなのだ。
とりあえずコレで女性の心配は無くなったワケだ。ま、目が覚めた時に隣さえ見なければだけど。その辺はそこのおっさんに色々と任せよう、俺より事情には詳しそうだし。
人これを丸投げと言う。
触らぬフラグに祟り無し、異世界生活若輩なれど、俺はコレだけは学んだ。
それはさておき。
このサツバツとした雰囲気をどうにかせねばなるまいて。ゴリ押し勇者(笑)とセンス溢れる少女が結構均衡してるからお互いに怪我はそんなにしてないけど、片方のゴリ押し勇者マンはれっきとした犯罪者だし、ちょっとばかし長くなってた鼻っ柱を5mm幅ぐらいでスライスしてやらんといかんだろ。大人として。(という建前)
脳内でステータス表示、称号を付け替える。
きっと言葉を掛けてもこいつら聞きゃーしないだろうし、とは言え『ヒャッハァァァァ犯罪者は消毒だァァァァァ!』って突っ込んで行って瞬○殺かましても面白みが無い。
…フラグ嫌だって言うくせに面白みは求める異世界冒険者の鑑ですわ~。
そんなワケで、獲得してからきっと使う事も無いと思ってたあの称号をセット、それによって使用可能になるスキルをセット!
ドキッ!チキチキ森の中の一方的バトル! は~じま~るよ~!
すいません、まずは説得と言う名の強制停止からです。
「おい貴様らァ…!」
セットスキル:威圧感発動。
このスキルを持っていると、相手ピッチャーが萎縮して……というワケではない……事も無い。圧倒的存在感と増幅された殺気によって、指定した範囲に存在する相手の動きを若干止める、らしい。
こんなスキル、熟練の戦士なんかには通用しないんだろうなぁ。でもまぁ、素人に毛が生えたようなクソガキと、駆け出しの冒険者程度なら効果はばつぐんだろ。
案の定、頑張って出した低音ヴォイスと威圧感が混ざって、二人はビタッと動きを止めた。そして油の切れたブリキ人形みたいに『ギギギ』っていう擬音が似合いそうなぐらいゆ~っくりこちらを向いた。
なんだその絶望に満ち溢れた表情は。どんだけ萎縮してんだオイ。
まぁいいや、せめてココまで言い切ってみよう。いや~、このセリフは一度でいいから言ってみたかったんだぁ…
「…俺の名前を言ってみろォ…!」
気分は某世紀末四兄弟の三男です。超気持ちいい。(小並感)
俺がそんな爽快感に浸っていると、少女の方が泡吹いてぶっ倒れた。ゴリ押し勇者マンは黄金水の栓が緩んでるようで、足元に水溜りを作ってた。
うーん、テンプレ。…テンプレか?
口元もガッタガタ震えてるので、このままでは会話のしようも無いから例の称号と威圧感を解除して、両手を合わせ軽く会釈。
「ドーモ、ゴリオシヘッポコユウシャマン=サン。TDNボウケンシャデス」
アイサツはダイジ、古事記にもそう書かれている。
「クソッ…! 僕は勇者だぞ…! どうしてヘッポコだの言われなきゃならないんだ…! 僕は誰よりも強いんだぞ…!!」
「誰よりも強いと自負してる割に、目の前の少女一人倒せないんですね~。わぁ~勇者様(笑)メッチャ慈悲深ぁぁぁぁぁい! それともぉ…いやいやまさか! 勇者様(笑)がそんなワケないですよねぇぇぇぇぇ?」
アオリはダイジ、でもホタルも僕は好きです。
「何が言いたいんだ!」
「え、言っていいの?」
「言ってみろよ!」
「じゃあお言葉に甘えまして…
太刀筋がダダ甘、踏み込みが足りん、力押しすればどうにかなると思ってるそのちっぽけな脳味噌が残念、攻撃が一辺倒でバリエーションが無い、気持ち悪い、頭悪そう、空気読めなさそう、独りよがり大好きそう、余計なお世話しそう」
後半になるにつれ、最早予想でしかない事を言ってしまいました。反省も後悔もするワケ無い。
「初対面で言いたい放題いいやがってぇぇぇぇ! 僕は勇者だぞぉぉぉぉぉ! 僕に逆らうヤツは皆殺しにしてやるぅぅぅぅぅ!」
「おっほ、正義の味方のお手本が皆殺しとな。お国が知れるというかなんというか……まぁいいや。いつもは俺も教わる立場なんだけど、今回だけは俺よりどうあがいたって下だし…」
「来いよクソガキ、努力も知らん甘ちゃんに世間の厳しさ教えてやるよ」
\最高に素敵なパーティーしましょ!/




