第1章3話
俺はギルドに戻りドロップ品を渡した1つ以外は魔術書が出たのだ。
今回は特殊個体だったので。
楽しみだ。
「ギルドマスターに話を通してくれ。」
俺は受付嬢へと頼む。
「では別室へとどうぞ報酬はどうしますか?」
「いつも通りカードの中に。」
「かしこまりました。」
俺は3年前から生きる為と武器、防具のメンテナンス以外の金は全てカードに入れてある。
魔術書を爺さんの露店に行く時だけ卸している。
ギルドマスターの執務室へと向かうと入口に立っていた。
「おう、戻ったか?どうだった?まぁ、まず座れ。」
俺は席にドカッと座り。
用意してあった紅茶を飲んだ。
「ダンジョンボスが喋るタイプの特殊個体だった。」
「それ本当か?よく倒せたな?」
「多分支援特化か、指揮系統の特化だったから本体自体の力はそうでも無かった。」
「そうか数はどれ位居た?」
「1層に既にジェネラルが6匹とゴブリンが300~400匹、2層にキングとジェネラル2匹ゴブリン200匹位いた。かなり厄介だった。これで無報酬だからなブラックギルドだよ全く」
「お前が罰を受けるような事をするからだろうが。」
額に青筋立ててピクピクしているが別に気にならない。
「でもありゃいつ外に出てもおかしくない状態だった。」
「流石の『殲滅者』も数の暴力には絶えられんか。」
ちゃっかり俺の2つ名を確立させやがって。
「不吉な名前付けんな。それで今回は問題が喋れる奴がいた事だろう?何百年も踏破出来てないSランクの深層とかには喋れる奴が居るんじゃないのか?」
俺は魔族はそうやって生まれたんじゃないかと思っている。
最初の魔族は意思疎通の出来る特殊個体の魔物がダンジョンから出てきて亜人や人類と混ざって魔族になったんじゃないか?とかな。
「まぁ、報告は分かった。これ以上は問題を起こすなよ?」
「なら腕試しとか、パーティーに入れとか上から目線で吹っかけてくる奴らをどうにかしろよ。」
「分かった。そちらは対処しておく。」
多分変わらないだろうなと思っている。
俺はCランクダンジョンをソロで踏破しているのにBランクに上がらないのが、同ランクの冒険者には鬱陶しいのだろう。
「んじゃ、俺はこれで。あ、それ新聞?読み終わってるなら貰っていい?」
「あぁ、悪かったな。読み終わってるから良いぞ。最近ザジス王国がきな臭いからアロウお前も読んでおいた方がいい。」
俺は掌をひらひらさせながら執務室を出る。
「あいつには早く仲間の大切さを知って欲しいんだけどなぁ。」
ウォー・グレンはアロウに仲間を作って欲しかったが事も無げにCランクダンジョンをソロで踏破してしまった。
アロウはそのままギルドを出て。
途中に屋台に寄ってコーヒーと軽食を買って宿に戻ろうとした。
「おい、お嬢ちゃん。冒険者になりに来たんだって?それなら俺達と潜ろうぜ?ぐふふ」
不快な声を聞くまでは。
俺はふとその声がした方を見ると。
明らかに新人冒険者の女の子がDランクかCランク冒険者に結構強引に声を掛けられてた。
この迷宮街は強さこそが正義みたいなヒャッハー連中が多い為こう言う事が多い。
しかし止める事も同じ冒険者がやらないといけない。
これは<義務>では無く<マナー>だ。
Cランク以上になると講習を受けさせられこれを言われる。
一応【心情】を使うとその男の〇の色はピンクに黒が混ざってる。危険な色欲を持っているって事だ。
ただの欲情ならピンクまっしぐらになる。
女の子を見ると赤1色だった。
警戒してるな。女の子は黒髪のツインテールで少し日焼けをしている。まぁ、明るそうなモテるタイプって奴だ。
「おい、おっさんその辺にしとけよ迷惑だ。冒険者の株を下げるな」
「なんだぁ?うるせぇぞ」
勢いよく振り返ったおっさんは急に黙る
「な、なんだ『白鬼』じゃねぇか!なんでこんな所に」
俺のもう1つの不吉な2つ名を叫び逃げて行ってしまった。
「あ、あの。ありがとうございました。」
女の子はお礼を言ってきた。
「あぁ、気にしなくてもいい。これも冒険者のルールみたいな物だ。」
俺はそう言うと宿に向かい始めた。
黒髪の少女は、
「白鬼さん?カッコよかったなぁ。アロウ君にもまだ会えてないけど元気にしてるからなぁ。」
彼女はヒノ村の村長の孫ヤミだった。
お互いに成長して大人び始めたので全く気が付いてなかった。
アロウは興味がなかったからヤミはアロウの成長速度が激的だったから。
「っと、ギルドに登録しに行かなくちゃ!」
ヤミも走り去って行くのだった。
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