第3章5話
あれから1週間、俺達は新設の冒険者学校の教官を務めた。
最後の1日はヤミとリールに任せて、
俺が、ギルドに提出する報告書を書いていた。
問題点
・識字率が低く知識を吸収出来ているか試験が出来ない事。
・各専門の武器職が居らず細かな技術を磨く事が出来ない事。
・学校のコンセプトがパーティーとしての連携を学ぶ場なのかソロの技術を学ぶ場なのか分からない事。
・パーティーの動きを学ばせるにも教官1人で複数戦が難しい事。
・魔術教官が中級魔術師しか居らず専門的な知識が不足しているのと。資料が足りない
・パーティー内でのお金の使い方や配分をどうする等の知識が誰も無い事。
・各種消耗品の相場やダンジョン産武器と生産職との武器のメリット、デメリットの知識が無い事。
・怪我をした時の治療場や専門職が居ないので治癒院との提携や連携が必要。
とこれくらい不備が、見つかった。
良かった点
・学費、食費が無く寮も完備している為スラムの子供達でも入学出来る事。
・パーティーを組む起因になりやすい環境である事。
今回指導した点
・魔力感知を行い魔力の扱い方の向きが違う生徒が居たので指導
・魔術行使の拙い生徒に術式を紙に書いてなぞって貰ってイメージの構築
・職の違いによる動き方が分からない生徒をパーティーごとの模擬戦による動きを教えて考えながら動いてもらう。
と良かった点はこれだけだがこれから先身分が違う人間が混ざった時にどうなるかは分からない為。
いじめが起きやすい場でもあるというのは懸念点だ。
「魔術はかなり危ういな。」
そう、魔術師志望の生徒達も含めた模擬戦は俺とリールにしか出来無かった。
ダストには全力で拒否された。
あの爺さんなら全力で笑いながらこなすだろう。
俺から見たら最早妖怪だからな。
そんな報告書を書いて。
誤字脱字が無いか確認していると。
ヤミとリールが戻って来た。
「どうだった?」
俺は質問をすると。
「動きはかなり良くなってた。事前に連携確認してから模擬戦のぞんでた。」
「魔術の子達もかなり正確に魔術行使と的に当てれてたよ。」
「そうか、わかった。ありがとう。んじゃダストに挨拶してギルドに報告に行こうか。」
俺達はダストに報告をして、ギルドに報告に行くと。
ギルドマスターの執務室に案内されるとそこにはクロウが居た。
「おや、アロウ久々だね。パーティーを組んだんだってねさっきギルドマスターに聞いたよ。」
「久しぶり!そっちは政務官になったんだってね。ギルドマスターこれ報告書。」
俺はギルドマスターに報告書を手渡す。
それを読むと前途多難と言った苦い表情をする。
「やっぱりお前さんに行って貰って助かったわ。Cランクに行かせたが問題点なしと報告が出てたからな。」
うぇー面倒くさくてただのラッキー依頼と思われてんじゃんと内心思った。
ギルドマスターはクロウに報告書を渡すと。
クロウはそれを読み始める。
「うーん。やっぱり人手不足だよね。それにパーティーでの連携を教える事が出来ないのも問題だね。盾士は受け流しや受け止めヘイト稼ぎとか技術の嵐だしね。
この治癒院との連携はエミール様に派遣をお願いしとくよ。卒業までに怪我をして授業に出れないのは本末転倒だからね。」
「まぁ、そこは実戦経験を擬似パーティーで俺やリールと模擬戦してたから大丈夫だとは思うよ。それより消耗品の相場やパーティー内でのお金の管理方法が確立されてない方がマズイと思う。これから先新人と駆け出しが混ざるパーティーや引き抜きが起きた時に騙される奴が急増すると思う。」
2人は疲れたお腹いっぱいという顔になっている。
実例が既に俺の後ろに居るからな。
「冒険者が増えれば消耗品の消費が増える。生産職が切磋琢磨されるが偽物が蔓延る可能性もあるからそこは規制や罰を予めキツくしとかないとそうなるよ?」
俺はそう伝えるとクロウがすかさずメモを取っていた。
「ありがとう、アロウ。これを元に改善案を作ってみるよ。これが上手く行けば経済がかなり回るよ。」
とクロウは出て行った。
「んじゃ、俺達は帰るわ」
とギルドマスターに伝えると。
「報酬は1人金貨1枚だ。すまんな安くて。これでもかなり引き上げてるんだけどな。」
「実績が上がったらボーナスとして何かくれれば良いよ。」
と俺は伝えて報酬を貰い。
ギルドを出て拠点へと帰るのだった。
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