第3章1話
パーティーを結成してから半年が経った。
Bランクダンジョンを踏破はしてるものの俺達はAランクへと上がってはいなかった。
理由は各自の足りない部分を補う為だった。
アロウは決定力。
リールは防御力
ヤミは攻撃力
各自、スキルは強力だが周りを巻き込みそうになる為それのコントロールであったり鍛錬をする為にBランクに留まっていた。
今は庭でリールと模擬戦をしている。
スキル無しの身体強化は有り。
リールは魔術を使えないが闘気法という気の運用で魔術の身体強化と同じ効果を生み出している。
俺は双剣を使い手数と素早さで斬り込むも全て攻撃を返すリール。
「アロウは良い。」
そう言うリールだが普通に余裕そうだ。
「もう少し、手こずってくれると有難いんだけどな。」
「フェイントがない分最短で動ける」
そうリールは相手の動きを見てから動くタイプだからフェイントをかけない。
しかも俺のフェイントもいち早く見抜くという事は動きで察知してる感じだ。
「アロウ攻撃する所見すぎ。簡単にバレる」
等、剣に関してはお手上げだ。
結局決着がつかないまま砂時計が落ちきってしまった。
この砂時計は簡易的に俺が作ったものだった。
あまりにもリールとの勝負が決まらないので時間制限をつけたのだ。
リールは鼻歌を歌いながら、どこかに行こうとするので首根っこを掴む。
「む?アロウどこに連れていくの?ま、まさかベッド?」
ちなみに待っているのは算術の勉強だ。
リールはこういう時に限って冗談を言う。
「当然、勉強部屋だよ。」
ガックリと項垂れるリールを連れて、俺は勉強部屋へと向かうと。
そこにはヤミが居た。
「アロウ君、リールちゃんお疲れ様!稽古終わったんだね。」
「あぁ、これから算術の勉強だな。ヤミ頼んだ。」
「まっかせてー!」
リールをヤミに任せて俺は台所へと向かう。
これは2人にお願いされたのだ。
拠点で鍛錬の日はおやつを作ってくれと。
お菓子を作ろうと思っていたのに俺はグラタン食いてぇなと訳の分からぬ事を考えていた。
俺は時間もたっぷりあるので小麦粉と卵と砂糖と牛乳、バター収納袋から取り出し、竈に火をくべ。
鉄の棒を用意する。
そうバウムクーヘンを作る事にした。
まぁ、簡易的な奴だ。
俺は時間を掛けて鉄の棒に生地を掛け、年輪の如く大きくしながら回していく。
ちなみにこのバウムクーヘン製造機はワブクさんに新しく弟子入りした子達に作って貰った。
これがあれば肉も焼けるので重宝している。
かなりでかくなったバウムクーヘンを鉄の棒から外し。
端の方を食べてみて味見する。
「よし、完璧だな。」
俺は紅茶の茶葉を容器に入れて、自分用のコーヒーを用意して。
食堂に並べてから2人を呼びに行く。
「リールちゃんちゃんと正解してるよ!」
フンスっと鼻息を荒らげ誇らしげにリールがドヤ顔してる。
「やれば私にも出来る!」
俺はそんな2人を見てから声をかけた。
「おやつ出来たぞ?食堂に用意してるから。片付けてからな。」
「「はーい♪」」
鼻歌を歌いながら片付けを始める2人。
俺は食堂に戻り紅茶の茶葉にお湯を注ぐ。
2人がちょうど来たら紅茶を出す。
2人はバウムクーヘンを見て目を輝やかせている。
「これは……売れる美味い。」
リールは甘味ならどれでもこういう。
「美味し過ぎる。アロウ君に料理とお菓子作りで勝てる気がしない。」
なんて言ってるヤミ。
前世で1人暮らし10年以上自炊していた腕は伊達では無い。
まぁ、日本の料理が美味すぎるのも事実だけどな。
それもこれもエルフの里様々だ。
あの里と交流が出来てから香辛料や調味料の素が格安で手に入るのでふんだんに料理に入れれるって事もある。
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