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めっされるの、やにゃっ。

瑠璃夢です。

我がにゃん(略)を引継いでから、私の初めての更新です。

我がにゃん読者の方にとって、別の小説だとがっかりさせないように、頑張っていければいいなとは思っていますが、至らない部分も多々あると思います。

暖かく見守っていただければ幸いです。




「……何をしているの?」




ビクっ!!!




覆い被さるような影と、静かに名前を呼ばれたことで私は飛び上がってしまった。


恐る恐る振り返って私を覗き込んでいる人の顔を見上げて、私はどうしようかと思った。




深い海のような青い髪と光を映さないような夜みたいな深い紺色の瞳を持った少年と青年の中間くらいの見た目。


水の守護精であるマナさんの補佐役のルイさんがいた。




「みぃ……。」


「……これは。君がやったの?」




情けなく鳴き声をあげた私の周りの惨状を見たルイさんは、無表情のまま周りをぐるりと見渡した後、またまた感情の篭らない瞳で私を見たけど、なんの言い訳もできない……。




「みぁ。」


「…………。」




覚悟を決めて肯定のひと鳴きをすると、無言のまま私を見つめてくるルイさんに、いっそ怒鳴られた方がダメージは少ないんじゃないかと思った。


耳もおひげも、へにゃりと垂れ下がってしまった私は、誰が見ても反省してるだろうと認めてくれると思う。




それでも無言が続いてしまって、ルイさんは何も言わない……どどどどうしようっ!?


あわあわしていたら、突然首に引っ張られるような感覚を覚えた。




「みゅあ……。」




こ……これは、首根っこを摘んで持ち上げられている状態……。


子猫の本能で手と足を上げてしまうのは仕方ないよね?




私を摘み上げたまま水の館に入ったルイさんは、2階へ続く階段を上がると、1番奥の部屋に入った。



持ち上げられたままで後ろにいるルイさんの顔は見えないけど、ビシバシ刺さる視線に思わずタラタラ冷や汗が出たよ……。




入ったお部屋の中には、執務机で何かの書類に目を通しているマナさんがいて、ああ、私のしでかした事件を報告されてしまうんだと悟った。




「ああ。ルイ。悪いけどこの書類を……え?ユキ……?その姿は一体……。」




視線を上げてひらりとしなやかな指で一枚の紙を持ち上げたマナさんは、ルイさんに摘み上げられているどろんこ状態の私を見て、綺麗なお顔が目を見開いて固まってしまった。




「みゅっ。みゅあぁっ。」


「……あ。」




垂れ下がるしっぽとおひげ、伏せてしまった耳が情けないけど、怒られるのいやにゃあぁぁぁっ。




思わず大混乱してしまった私は、ルイさんの手から逃れると、まっし……真っ黒の毛皮を膨らませて逃げ回ってしまったの。




はっ……!?


し、しまった……。


やってしまったにょーっ!




ハッと我に返った時には時すでに遅くて、マナさんの執務室は私の小さな足跡だらけで、散らばった書類の上にもたくさん散らばっていた。




ルイさんは小さくため息をついていて、散らかった部屋を見渡しているけど、執務机に座っていたマナさんは、手に持った一枚の書類を未だに浮かせたまま私を見ている。




私ってば怒られるのが怖くて更に怒られることしでかしてしまったのかも……。




「みゅ・・・。みゅう・・・。」




はらはらと大きな瞳から溢れる涙をそのままに、マナさんに『ごめんなさい、ごめんなさいっ』と謝って見上げたら、マナさんはハッとした様子で手に持っていた紙を机に置くと、私のところまで歩いてきた。




ああ…私、もう生きてイフさんのところに帰れないかもしれません。




マナさんが片膝をついて片手を出したから、叩かれると思った私は覚悟を決めてきゅっと目を閉じたけど、衝撃は一向に訪れなかった。


あれれ?って思って目を開こうとした瞬間……。




ふわり。




あったかい手が私のちっちゃい頭を包み込んで、小さく跳ねるようにぽんぽんと撫でられました。




思わず見上げたマナさんの表情は、とっても優しくて、小さく吐き出されたのはため息じゃなくて……。




「ふふ。ユキの綺麗な毛皮が真っ黒だね。仕方のないお姫様です。お転婆(てんば)なのはいいけれど、怪我をしないか心配になります。ルイも、ユキはまだ幼いのだから、あまり手荒なことしないように。」


「はい。申し訳ありませんでした。マナ様。以後気をつけます。」


「みゅあ……?」




マナさんはクスクスと笑っていたけど、びっくりなにょ。




怒ってないの?という気持ちを込めて鳴いてみた私を、マナさんは優しく片手ですくいあげて、言葉は通じていないはずなのに、小さく頷いて綺麗な春のお空色の髪を揺らした。




「大丈夫。ユキは悪気があったわけではないんでしょう?でしたら、怒る理由はないからね。それよりもそのままの格好だと風邪をひいてしまうよ。」


「みぃ。」




穏やかに微笑んだマナさんは、自分の手が汚れちゃうのも気にせずに私を包み込むように抱きしめてくれた。




とってもとっても、ぽかぽかで。


マナさんは本当に、水の守護精なんだなって思った。




マナさんのことも、私、だいすきなにょ。





い…いかがだったでしょうか><。

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