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にてないにょっ。





各星の国や街には神殿が存在していて、その神殿の1番奥にはその神殿を管理している神官長しか立ち入ることの許されない部屋があって、そこに転送門はあるんだって。





私をだっこしたリュウキさんは、その壁にある隠し扉から外に出られるようになっていて、そこから神殿の表に回ったんだけど、リュウキさんは最初に私が興味を持ったのが分かったのか表から神殿の中に入ってくれた。


そこには各守護精様の彫像があって、そこでは祈りを捧げている人たちがちらほら見えた。


でも私の口はあんぐりと開いてしまう。


だって、それぞれの像を見上げてびっくりしたんだもん。





に・・・似てない。





確かにそれは守護精様たちの像だと聞いた・・・けど、全然似ても似つかない、それが第一印象だったの。





そんな顔の私を見下ろしたリュウキさんは苦笑いしてたけど、闇の守護精像の前で祈っている人を見てた・・・ねぇ、そこのおばさん、闇の守護精ここにいるよ?





「やっぱ似てへんて思うやろ?」


「みぁっ。」





ぜんっぜん似てないにょっ!





『せやんなぁ』と笑ったリュウキさんの説明によると、守護精っていうのは神様みたいな存在だから、誰もその姿を知らないんだって。


だけど国ごとに1人、神殿を守る神官長だけは神の言葉を聞くことの出来る人として選ばれた人だから、時々訪れる守護精がいると知ってるらしい。


そしてその人は王様とリーフさんがすごく厳選して、その人の過去や前世の行いから信じられる人だけが選ばれるらしいの。





前世って・・・って思ったけど、聖域の時間は止まっていて、この星の時間は動いていることを考えたら、いろんな人の生死の輪廻を見てきたことは簡単に想像できた。





話は反れちゃったけど、守護精にはそれぞれの司る力と象徴というものがあって、光は太陽と誇り。闇は月と安らぎ。風は風と勇気。水は水と優しさ。炎は火と強さ。地は緑と知恵。それぞれが均等を保って6つの力が全部集まってその星は成り立つって言ってた。


はぁ、いいお勉強になったね。




満足した私をリュウキさんはひと撫ですると、神殿から連れ出してくれた・・・んだけど。





賑やかな街の大通りはとっても活気があったの。


ただの旅行者を装ったリュウキさんだったけど、やっぱり普通の人とは雰囲気がかけ離れてて、そこはやっぱり守護精様なんだろうなって思った。


神々しいというか、はっきり言ってすごぉく目立ってる。




でも、それだけじゃなくて、通り過ぎる人がリュウキさんにだっこされてる私を見て、一瞬ぎょっとした驚いた顔をして、目が合うとなんだかすごぉくキラキラした目を向けられるし、頬を染めて嬉しそうに見詰められたり・・・。





『猫』っていう存在を知らない人は、きっと見たこともない獣を最初はびっくりして見てると思うんだ。


でも、その後の反応がなんだか分かんない。





知ってか知らずかリュウキさんは突然すっと自然な動きで小さな路地に移動すると、私にジンさんのものだろう服を被せた。





「みゃあぅ!?」


「・・・エイルの判断はちいと間違いやったかもしれへん。その姿の方が目立つやんか・・・。人になれるか?ここは服とか売ってる店の裏路地やから、サイズ合わせもあるし、変化してもかまへんよ。」





そう言われたら人型になるしかないよね。


なれるかな・・・?と思って不安はあったけど、ちゃんと人の姿になることは出来た。





耳をぴくぴくと動かしながらリュウキさんを見上げたら、やっぱりほんのちょっぴり驚いた顔をされたけど、静かに微笑んで抱き上げてくれる。





「ん。ええ子やね。」





少し抱きなれない感じのだっこだったけど、突き放されたりしないことに私、ほっとしてたんだ。





「いらっしゃいませ。何をお探しでしょうか?」





路地裏から出てすぐのお店はリュウキさんの言っていたとおり、お洋服がたくさんあるお店だった。


と言っても、その辺の街の人たちが着ているようなものから、絵本の中のお城にいるお姫様が着るようなキラキラでふあふあのお洋服から、いろんな物が揃っているみたい。





優しそうで綺麗なお姉さんがリュウキさんとその腕にだっこされている私を見て、にこやかに声をかけてくれた。





「すみませんがこの子に似合うすぐに着て行ける服と、それとは別に数十着、下着と靴もいくつか見せていただけますか?私はどうも幼子の服の見立ては苦手のようで。お願いできますか?」


「え?あ、は、はいっ。そちらのお嬢様のお洋服ですね。かしこまりました。」





ええ・・・!?


リュウキさん、まさかの標準語っ!?


しかもにっこりよそ行きのお顔・・・。


店員のお姉さん真っ赤になってるよ?





お姉さんは私の耳としっぽをチラチラと気にしながらも、すぐにサイズを測って動き出してくれた。


さすがサービス業なのかな。





お姉さんがあっち行ったりこっち行ったり動いてくれていると、上から小さな溜息が聞こえた。





「・・・ふぅ。リーフの物言いを真似てみたんやけど・・・疲れるな。」


「りゅう、ちかれたにょ?へいき?」


「・・・っ。あ、ああ。平気。平気や。そういうんとちがうんや。でも、ありがとうなぁ。」


「にゅ?」





苦笑いしたリュウキさんに不思議に思ったけど、京言葉、私すきだよ?





そのまんまのリュウキさんでいいのになって思ったけど、リュウキさんなりにいろいろ気にしてるみたいだから、それ以上聞くのはやめた。






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