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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

吾輩は犬である。

 吾輩は犬である。名前はまだ無い。
 
「ワン!」

 生まれた瞬間の事は覚えていないが、子犬だった頃から吾輩は吾輩である事を自覚していた。
 
 ―――― 吾輩、犬になってる!?

 宇宙までぶっ飛ぶ程の衝撃を受けた。
 混乱している内に親元から引き離され、吾輩はペットショップのケージの中に閉じ込められた。
 圧倒的窮屈! 他にも子犬がわんさか居たけれど、彼らは外の世界の広さを知らないから、それなりに楽しそうだった。けれど、吾輩は違う。知っているのだ。外の世界が広いのだと。
 外に出たい。その為に飼い主を求めた。貧乏人はノーセンキュー。おいしい食事と快適な生活を提供してくれそうで、なおかつ優しげな主人候補の前で必死に媚を売った。お腹を見せたり、あざとい鳴き声をあげたり、吾輩は必死だった。
 その甲斐あって、吾輩は初老ながらも裕福な主人を手に入れた。個人経営のカフェを営む男だ。動物を飼って大丈夫なのかと心配になったけれど、大丈夫だから買ったのだろうと思い直した。
 猫カフェが許されている昨今である。吾輩は主人のカフェのアイドルドッグになると決めた。
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