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普通の高校生の、特別な日常  作者: しゃー
3章 2学期編
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96/104

96.変わっていく自分

生徒会室には、各クラスから提出された文化祭の第一希望用紙が揃っていた。


思ったより被ってるのは少なく、2-Aと1-Cのクレープ屋。3-Aと2-Bのメイド喫茶が被っていた。


「山村先輩今年はメイド喫茶できるじゃないですか」


「嬉しいよー!でも2年B組には悪い気もするけどね…」


3年優先とはいえ、3年側も申し訳なくなってしまうのか…。

来年はもう少し考えた方がいいのかもしれないな。



俺たちは資料をまとめ、山村先輩と憂華に書類を回した。


「相馬くん、資料確認できたよ。次はこれお願い」


「了解ー。佐藤先輩これってーー」


俺たちは文化祭の第一希望を確認しながら、企画の配置を考えていた。


「ステージで何かやりたい人の紙できました」


「了解です。全員に配れるように印刷してきますね」


俺は立ち上がり、印刷室へ向かう。


「私も手伝う!」


里中さんがついてきた。


「ありがと!助かる」



里中さんと印刷室に入り、印刷を開始。

コピー機が奮闘して、紙を吐き出していく。


そんな中、里中さんが話しかけてきた。


「ねぇ月城くん…」


「栞とデートしたってほんと?」


ぶふっ!

俺は吹き出してしまった。


「いや…してないけど…」


「そうなの?」


一体何を聞いたんだ…いや、見られたのか?


「おう…勘違いする要素としては、古本屋行ったのと、図書館で会ったくらいだと思うけど」


「それ、栞も言ってた!」


「それ、デートって言ってたか?」


「ううん、言ってなかったよ」


……なら何故聞いた。


「鎌をかけたのか」


「ごめんね…」


「いや、常盤さんがデートと勘違いしてると思ってるなら一大事だったから、鎌かけで良かったよ…」


「そっか…でどう思ってる?栞の事」


「いや、どうとも思ってないって言ったら失礼か…本の趣味が良い、友達だと思ってるぞ。」


「そっか!」


里中さんって結構グイグイ来るんだなと認識を改めた。


俺達は印刷し終わった紙を段ボールに詰め、生徒会室へ持っていく。


「これ全クラスのやつです」


「ありがとう!」


橘会長は返事をして、自分の仕事へと戻った。


俺たちもそれぞれの作業を終え、今日の生徒会は終わりとなった。



「かー疲れたー!」


「疲れたね相馬くん」


俺は伸びをしながら、憂華と一緒に帰る。


「明日から準備開始か…」


「楽しみ?それとも、大変?」


「半々かなぁ、俺たちはクラスの出し物準備と生徒会だろ…?」


「クラスは疎かになっちゃうかもね、仕方ないと思うけど」


確かにクラスよりも生徒会だ。

学校全体の管理の方が大切だと思うけど。


「俺たちは来年もあるとはいえ、1-Aでやれるのは今回きりなんだ…」


「俺はクラスを疎かにはしたくないんだよな」


憂華は少し驚いた顔を見せた。


「そんな風に思ってくれてたんだ…」


「いや…入学当時は無かったかもな…この感覚」


前にも出ず、平穏に何もなくこのクラスを終える。

そのくらいにしか思ってなかった。


「入学当時はあんまり人と関わってなかったもんね相馬くん。夕と彩葉くらいじゃない?」


「まぁな…」


「変わったね。……いや、多分今の相馬くんが本当の相馬くんなんだろうね」


「なにその真の姿みたいな感じ、かっこいいじゃん!」


「照れないでよ…!」


俺と憂華はその後もくだらない話を続け、帰る事になった。


自分が変わってきたのか、それとも熱に浮かされてるだけなのか。

それはわからないけど、前向きになれてきたのは間違いないはずだ。


俺は文化祭、クラスと生徒会の両方で支える。

そう、気持ちを決めた。

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