↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
普通の高校生の、特別な日常  作者: しゃー
3章 2学期編
PR
95/105

95.【EX】里中の奮闘

私は1-Dの里中朱莉。

生徒会で、月城くん、天沢さんと同じく1年。


なんで生徒会に入ったかというと、委員会で一緒の濱田先輩に推薦されたからだ。


最初は私でいいのか?

なんの取り柄もない普通の生徒だし、頭もいいわけじゃない。


写真部だし。

……いや、これは関係ないか。


私たちは今、文化祭の内容決めを行っている。

ある程度意見を出して、絞っていくなかで、意見が真っ二つに割れてしまった。


黒板には


・お化け屋敷

・喫茶店


と書かれている。


「絶対お化け屋敷!喫茶店なんかやりたくねぇよ」


「はぁ?喫茶店でしょ!お化け屋敷とかないね」


クラスメイト達が反対意見を出し合っている。

この流れは良くないと思うけど、止める術がわからない。


先生は、そのやりとりを聞きながら、俯瞰しているように見ているだけだった。

生徒に一任している、そんな感じだった。


ひどいなぁ助けてあげれば良いのに…。



私はあんまり前に出たくないと思ってるけど。

仕方ない。頑張るぞ。


「実行委員的にはどう思うの?」


私は実行委員に聞いてみる事にした。


「んー…やりやすいのはお化け屋敷だし」


男子の実行委員はお化け屋敷を推していた。しかし、女子は逆みたいだった。


「それでいうと喫茶店の方準備は楽じゃない?」


平行線って感じか。


「里中さんはどう思うの?生徒会的にも教えてくれよ」


そう聞かれたけど、私も迷っている。

天沢さんなら、月城くんならどう答えるだろうか。


「んー…どっちも捨てがたい…でもどっちかに絞るって難しいね…」


どっちか?…どっちかに絞る必要ってあるんだっけ?


「これ、どっちもじゃダメなの?」


「どっちも?2個やるってこと?」


「ううん、お化け屋敷と喫茶店。つまり、ホラー喫茶みたいなのはダメ?」


「え?……そういうのいいの?」


「喫茶とホラーって相容れないかな…?鉄格子みたいなところで飲むコーヒーって結構楽しそうじゃない?」


クラスメイト達は相談し始める。


「いや、いいかもな…」


「私は別に…それでも」


「逆にそれありじゃね?」


「監獄カフェってあるしな、いいかも!」


クラスが前向きになってきた。

『よかった!ナイス朱莉!』

自分で自分を褒めておいた。


「ホラー喫茶いいと思う人!」


と実行委員が挙手を求め、みんなが手を挙げた。

もちろん私も。



ーーーー



「ーーって事があってさ、私すごくない?栞」


「ん、すごいすごい」


「なんか雑じゃない?」


私と同じ中学で、友達の常盤栞。

カフェで話を聞いてもらっていた。


栞はあんまり話をしないから、いつも私が話しちゃってるんだよね。


「ううん、すごいと思ってるよ。私じゃできないし」


「そうかなぁ…えへへ」


私は照れた。


「でも、天沢さんと月城くんならなんて言うかって考えたんだよね…そしたら出てきた」


栞が少し驚いた顔をして聞いてきた。


「月城くん?」


「え?うん、生徒会一緒だしね」


「そっか」


反応に違和感があったので、私は栞に鎌をかけてみた。


「…なぁにぃ?月城くん気になってるの?かっこいいよねぇ月城くん」


私は栞の顔を確認しながら、聞いてみる。


「……そういうのじゃない。たまに話すくらい」


「え?話すの?いつ?」


栞と月城くんって接点あったっけ…。


「図書委員とか、最近駅前の図書館で会ったりする」


え!え!それって、図書館デート?月城くんって天沢さんと付き合ったそうだと思ってたけど、まさかこんな所に伏兵がいたとは。


「詳しく教えて」


「…いや、なにもないよ」


「図書館デートしてるのに?何もないはないでしょ」


「デートじゃない。たまたま会っただけ」


「…え?…本当にたまたま?」


「うん」


なんだ…たまたまか。いや!まだ何かあるはずだ!


「それ以外は?」


栞はミルクティーを一口飲んでから、答える。


「山文堂行ったよ」


「どこそれ」


「古本屋」


「いや、デートじゃん…」


「月城くん行きたいって行ってたから」


「いやそれ古本屋デートじゃん!」


「全然違うよ…」


でも、これ以上聞いても野暮かもしれない。

私は引き下がる事にした。

でも。


「2人の写真は撮らせて…」


「全然意味わかんない」


私はチョコモカを飲み干して。笑みを浮かべた。


「フォローするからいつでも相談してね?」


私は次の生徒会が少し楽しみになった。

月城くんに栞くんの事聞いてみよう。


「月城くんと仲良くなったりしてね!キャー」


私は1人で盛り上がる。


栞はとても冷めた目でミルクティーを飲み干していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。