↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
普通の高校生の、特別な日常  作者: しゃー
1章 一学期編
PR
39/105

39.【番外編】生徒会長は見た!

生徒会長の橘穂乃果です。


現在、私はショッピングモールにいます。

今日は小学生の妹と一緒に服を買いに来ました。


「お姉ちゃん、こっちの服どう?」


「うん、可愛いんじゃない? でもこっちの方が似合いそう」


「ほんと?」


そんな平和な休日を過ごしていた。


……のだが。


ふと、少し離れたところに見覚えのある顔を見つけた。


「あれ?」


天沢さん。


そして――月城くん。


さらに、


その同級生らしき女の子が2人。


「……え?」


私は思わず足を止めた。


間違いない。

生徒会で見慣れた顔が2人。


どうやらショッピングモールに遊びに来ているらしい。


別に珍しいことじゃない。

同じ学校の友達同士だ。

休日に遊ぶくらい、普通だろう。


そう思っていた。


……しかし。


よく見てみると…


「…………あれ?」


男女比率がおかしくない?


男1人。


女3人。


…………。


月城くん。


女の子3人を侍らせている。


「………あいつ…」


私は思わず目を細めた。


これは……。


まさか。


不純異性交遊の現場を目撃してしまったのでは!?


いやいやいや。


落ち着こう。


そんなわけがない。


生徒会は健全な組織だ。


月城くんだって、そんなことをするような――


「おねぇちゃん?」


「っ!」


妹の声で我に返る。


「どうしたの?」


「……いや、なんでもない」


危ない。


妹の前で変なことを考えるところだった。


「服、見にいこっか!」


「うん!」


私は妹の手を引いて、その場を離れる。


……まぁ、生徒会で会った時に聞けばいいか。


そう思って、今回はスルーすることにした。




そして、しばらくして。


「……あれ?」


妹が向かった服屋を見て、私は再び足を止めた。


その隣に――


月城くんたちがいた。


どうやら同じ服屋を見ているらしい。


さすがにこれは声をかけるべきか。


そう思っていると、


「これ、どう?」


天沢さんが服を手に取って、月城くんに見せている。


「…いいんじゃないか?」


……。


なんだろう。


月城くん、普通に馴染んでるな。

女の子3人に囲まれているのに、全然動じていない。

むしろ服選びまでしている。


「……あいつ」


結構やるじゃん……。


そんなことを思ってしまった。


一方、私の隣では妹が服を選んでいる。


「お姉ちゃん、これ!」


「ん? ああ、可愛いね」


「こっちとどっちがいい?」


「うーん……こっちかな」


「じゃあこれにする!」


妹の服を見ているうちに、私は完全にそちらへ意識を戻した。


それから少しして。


「……あれ?」


ふと顔を上げる。


月城くんたちがいない。


「あれ、どこ行ったんだろ」


さっきまで確かにいたのに。


「お姉ちゃん?」


「ううん、なんでもないよ」


まぁ、いいか。


私は妹の服をもう一度確認する。


「それ、可愛すぎない?」


「えへへ」


「こっちの方も似合いそう」


「じゃあ両方買おうかな!」


「欲張りだなぁ」


そんな会話をしながら、私は妹と店を出た。



……それにしても。


本当に、あれは月城くん達だったのだろうか。


もしかすると――


私が見たのは幻だったのかもしれない。


そう思うことにした。


……生徒会長として。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。