30.お疲れ様会
中間テストも無事終わり、テスト結果もクラス全員突破。補講者は無しという結果だった。
ちなみに俺たちの中で点数が良かった順は、天沢、楠木、俺、柳だった。
柳より合計点は高かったが、俺より高い教科もあり、次回のテストは正直どっちが上になるかわからないくらいだった。
ホームルームを終え、俺は背伸びをして立ち上がる。
中間とはいえテストはテスト。ドッと疲れが押し寄せてきた。
クラスが安堵と開放感に満ち溢れているのを肌で感じながら、俺も帰宅しようとした。
が柳が近づいてきた。
「おつかれー!相馬!」
「おう、柳もな!」
そんなやりとりをしていると、天沢と楠木も近寄ってきた。
「お疲れ様パンケーキ会するけど来る?」
と楠木が聞いてきたが、女子会に男子1人参加するわけにはいかないので
「いえ、遠慮しておきます。」
と答えると天沢が返してきた。
「相馬くんに話しておきたい事あって… できれば聞いてほしいんだけど…」
「……まぁ…それならいいけど…」
仕方ない。俺に用事となれば仕方ないはずだ。
そうだよな?
という事で、電車に乗り隣町のおしゃれなカフェに来た。今までパンケーキを食べにカフェに行く。なんてイベントはないが、妹の荷物持ちで出かけることもある為、不思議とそこまで緊張はしない。
天沢達はそれぞれのドリンクとパンケーキを頼み、俺はコーヒーとミニパンケーキを頼み、席に座る。
今回は俺の隣に楠木、正面に天沢、斜向かいに柳という配置になった。
「ミニで良かったの?」
「このくらいがちょうどいいんだよ」
と楠木とやりとりする。
「じゃあとりあえず中間お疲れ様ー!」
天沢の掛け声の後、お疲れ様ー!とそれぞれが口にし、飲み物やパンケーキを食べ始める。
「これうま!!」
「良かったな柳」
「こっちも食べていい?」
と聞くと同時にフォークで俺のミニパンケーキを突き刺す。ミニなのに…。
「相馬って普段甘いものとか食べるの?」
「ん?まぁ好きだよ。ただ外で食べる事はあまりしないな」
柳はかなり甘いものが好きらしく、カフェやファミレス、いろんな所のスイーツを食べているらしい。
「じゃあ買って帰ったり?」
「そうだな、妹もいるし。一緒に食べることもあるぞ」
天沢が兄妹話をしたら笑顔を見せた。
「いいなぁ兄妹…」
「そういえば天沢って兄弟いないのか?」
「私は一人っ子だよー。だからみんなが羨ましいの」
「って事は楠木にも?」
「うちは兄貴がいる。大学1年」
「へぇ、勝手に弟の方だと思った」
「よく言われるけど、妹なのよね私」
そんな感じでみんなの兄弟事情を知った。
それからというもの、クラスの男子がどうの、先生がどうだの、どこの店のファッションが…などと話が盛り上がっており、女子会に混ざってしまった男子という構図になった。
「そうだ!相馬くんに話したいことあるんだった!」
「天沢…それを待っていたよ」
といい俺はコーヒーを一口飲む。
「明日昼休みに生徒会室に来てほしいんだけど」
「生徒会室?」
生徒会に呼び出される覚えはないし、関わりといえば少し前に清掃活動に参加したくらいなもんだが…。
「なに?相馬何かやらかし??」
「いや、悪い事はしてないはず…」
「不純異性交遊がバレたとか?」
「いや、してないし。事実だとしても呼び出しは生徒会じゃなく教師からだろ…」
俺が悪い事をした前提で聞いてくる柳と楠木。
「要件は聞いてるのか?」
天沢は首を横に振る。
「それは、生徒会長から直接聞いてって事だった。」
なるほど。俺は明日生徒会長と対峙しなくてはいけない事になった。
そこから少しおしゃべりをして、この会は解散となった。
帰るね間際、天沢から声をかけられる。
「さっきの生徒会の話、悪い話じゃないからね…?」
と意味深な事を言われ
「良かろうが悪かろうが、あんまりいい気持ちしないね…」
と返答をした。




