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僕、絶対に嫌われてると思うんだけど  作者: かわいかつひと
数値では測れない

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悪意なき実験

めずらしくカフェは少し賑やかだった。


シャーロットが席に着き、流れで隣に座った。


「妾はこれが好きなのじゃ」と玄米茶を指差した。


「紅茶じゃないんですか」


「その思考は短絡的すぎるのじゃ。かっかっか」


「すっかり二人は仲良しね」と涼香さんが聞いた。


注文が終わってから、涼香さんが僕を見た。


「さっきシャーロットと何話してたの」


「まあ、いろいろと」


涼香さんが「ふーん、まあいいけど」と笑った。




「ところで」とミドリ先輩が口を開いた。


「感情を操作しようとしている可能性があります」


「この前の集会のこと?」と涼香さんが聞いた。


「集会はそうでした。他にもやっているところがあるかもしれません」


「誰がなんのためにやってるのかしら」涼香さんが呟く。


僕はなぜかハジメのことが思い浮かんだ。


「もしかしたら悪意はないのかもしれない」僕は言った。




シャーロットが頷きながら「妾たちも植物たちに悪意は持っていないが、実験はしている。」


「そうね、悪意はないわね」と涼香さん。




「どちらにしても、よくわからない感情の浮き沈みがあったら、ちょっと疑った方がいいかもしれません」


ミドリ先輩が言った。


「難しいですね」と僕は言った。「どうやって確認するのか」


「何か違和感があれば感情スキャンをしてみましょう。


普段から実験に協力してくれている夏目くんなら数値としてもわかりやすいです」




——


「そういえばのう」とシャーロットが言った。


「妾はレン、涼香はレンくん、ミドリは夏目くんと呼んでるじゃろ」


「そうですね」


「一瞬誰かわからないから、ミドリもレンでいいじゃろ」


ミドリ先輩が黙っていた。


「どうじゃ」とシャーロットが聞いた。


ユイが「頑張ってください」と小声で言った。


「……」


先輩がカップを持った。置いた。また持った。


「レンくん……これでいいですか」


「はい」と僕は言った。




ソラが光った。


「大輔さんから連絡です。ここで伝えますか」


「うん。教えて」


「半田の行動パターンが掴めた。5日後、接触する。どうするか伝えてくれ」


涼香さんとシャーロットが顔を見合わせた。


ミドリ先輩がこちらを見た。


「わかりました」と先輩が言った。


「また何かあるのじゃな」とシャーロットが言った。


「ええ、少し」と僕は言った。


——


店を出て学校に戻る途中、ハジメがいた。


なんか背筋が伸びていた。ツッコまないでおこう。


「レン、ミドリさん、こんにちは」とハジメが言った。「そちらの二人をご紹介いただけますか」


ミドリ先輩が「御堂涼香と、シャーロットです」と言った。


「涼香です、よろしく」


「シャーロットじゃ、よろしくのう」


ハジメが「桐嶋ハジメと申します。レンとは竹馬の友で」と言った。


「知り合って、一年ぐらいだけど」


ハジメが「みなさん、ごきげんよう」と颯爽と立ち去った。


「友達です、悪いやつではないですよ」


「変わったやつじゃの」とシャーロット。


全員が笑った。




ハジメが少し遠くで振り返ったのが見えた。


トッポはハジメに何を言ったんだろう。


また何か言われそうだ。

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