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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 6 (2026.1~)   作者: 四季


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どんなことがあっても、希望を見つけながら生きていきたい。(1)

 ありがとう、今まで一緒にいてくれて。


 悲しみは確かにあるけれど、前を向いて、新たな道を歩んでいくわね――なんて、そんな理想的な優等生を想像する女神のような言葉を並べられるはずがないでしょう。


 さよならがいきなりやって来て、それにああそうかとすぐに納得できるほど、わたしは出来た人間ではないの。人生経験だってそこまで豊富ではないし。余裕と深みのある完成された人間になんて、まだなれてはいないわ。


 ただ、切ない。ただ、悲しい。そしてそれと同時に何とも言えない思いがこの胸に重くのしかかっているの。あなたがわたしを切り捨てたことで、わたしはわたしを責めてしまいそうになっている。非なんてないつもりだったのに、それでも、もしかしたらわたしが悪かったのかなって思ってしまったり。


 なんてことのない夕焼けが目に映るだけでも泣き出してしまいそうな、そんな気分。


 恥ずかしいわけじゃないわ。わたしはわたしは誇れる道を歩んできたもの。自分に恥ずかしいようなことはしないように気をつけて生きてきたもの。


 まぁ、でも……どうしようもないことというのも、世界には存在するものよね。


 闇をも貫くような真っ直ぐな光を放てる人にはまだなれそうにない。いつかそんな風に凛とした強さを手に入れたいけれど。でも今はまだそういう域には達せていなくて。だからぐるぐると余計なことばかり考えては沈み込んでしまうの。


 雷鳴が轟く瞬間だけ、ほんの少し心が軽くなるような……そんな感じ。


 わだかまりを解消するなんて選択肢はどのみちもうないのだから、ここから先はあなたとは別の道。わたしはわたし、で、歩んでいくしかないのよね。

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