ありがとう。そして、さようなら。(3)
『ま~ろ、ありがとう』
交わることは二度とないわたしとあなたの道。
乱れ咲く花のように綺麗だけれど刺々しく頭の中だけに色を遺す。
無理矢理関わり続けても良いものなんて何も生まれないって分かっているからいつまでも縋りつくつもりはないけれど、上手くやれる方法はなかったのかなって考えてしまう瞬間はあるよね。
目立つ幸福よりさりげない幸福の方がいつだって寄り添ってくれていたんだな、って、そんな風に思うようになったのは……間違いなく、あなたと別の道を歩むことになったから。そう考えると、すべてのことに意味があるんだね。傷つくことを望む人なんていないけれど、傷ついたからこそ気づけたことだってあるんだ。
もうすぐ旅立ちの時……。
ーー
安らぎを求めて、歩き出そう。どんな結末が待っているかなんて分からなくてもそれでいいから。一昨日より昨日、昨日より今日、きっとしなやかになっていっているはずだから。形に見えるものではないけれど、この身に芽生え始めた強さを、大切に抱えて、一歩踏み出すんだ。
優柔不断はわたしはもうどこにもいない。
良き未来のために立ち上がる。そして戦うんだ。といっても、そんな物騒な話ではなくて。折れない強さ、それを持って歩んでゆけたなら、どんな壁がそびえ立ってもどんな敵が現れても負けはしない。そのことを知っているから怖くはないんだ。
ーー
楽な心で歩んでみようか。少しずつでも。大きな一歩ではなくてもいい、小さなことから変えてみよう、きっとそれが何かを動かす鍵になってくれるはずだから。
凛々しい戦士にはなれないけど。
類人猿ほどありのままではいられないけど。
冷静な心で生きてゆけたら取り敢えずはそれでいいかな。
論理的な人間になることは難しくても、理想にたどり着くため、一歩ずつ頑張ってみようかな。人生は始まったばかり。まだまだこれからだから。
ーー
愛よ、さよなら。
凛とした私になるための糧になってくれて感謝しているわ。
頑張ることに溺れすぎて壊れては意味がないから。ほどほどに頑張るようにしようと思うの。それでも少しは理想に近づけるはずだから。ってことで、これからもっと大きな人間になってみせるから。
時が流れた、その先で、いつかわたしの背中を見つめて。
後ろ姿は別人みたいに輝いているはずだから……そうなれるように、生きていく。
◆終わり◆




