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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 6 (2026.1~)   作者: 四季


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強大な戦力を持つ隣国の姫との婚約を勝手に破棄なんてすれば……痛い目に遭うのは目に見えていますよね?

 一国の姫であったアメリエッタは、隣国の王子ベンセスと婚約していた。


 だがある日突然告げられてしまう。


「アメリエッタ! 貴様のようなすべてが並な女、何の価値もない! よって、貴様との婚約は破棄とする!」


 女好きなベンセスは、正式に婚約者となっているアメリエッタではなく、複数いる浮気相手の中の一人である女性シエラを最も愛していた。


「婚約破棄……あの、何を勝手なことを仰っているのですか」

「わたしが本当に愛しているのはシエラだ。彼女はとても美しい、しかも忠実で、いつだってわたしに奉仕の精神を持って接してくれる」

「待ってください、そうではなくて」

「黙れ!! 誰が何と言おうが変わらないことだ、わたしはシエラを一番愛している。もちろん他にも愛している女性はいる、が……貴様はそこに含まれていない! 貴様など、順位外だッ!!」


 ベンセスは一方的にアメリエッタを切り捨てた。


 ――だがそれが自国に終焉をもたらす一手となってしまった。


 一連の話を聞いたアメリエッタの父親、つまり国王が激怒し、隣国へ文句を言っていった。しかしベンセス側はまともに対応せず曖昧な態度を取るばかり。結果、自分勝手の極みのような行動を躊躇うことなく取っているベンセスも、明らかにおかしなことをしている彼を見て見ぬふりで放っているベンセスの国も、どちらもアメリエッタの父親の怒りの対象となってしまい。


 やがて、二国は戦争となってしまう。


 だがベンセスの国は弱かった。


 そもそも、アメリエッタとベンセスの婚約も、弱い自国を攻められないようにするためにベンセス側が発案したものだった――それゆえ、それが壊れてしまえば、攻め込まれ敗北するのも定めのようなもの。


 結果、アメリエッタの国はあっさりと勝利を収め、ベンセスの国は呆気なく敗北した。


 ベンセスの国の王族はそのほとんどが処刑された。

 中には牢屋送りという事例もあったが。

 それはあくまで幸運な一部の王族だけであった。


 そして、処刑された王族には、ベンセス自身も含まれていた。


 彼の国は彼の勝手な行動によって滅ぼされたようなものだ。


 ――その後、アメリエッタは南の国の王族と結婚し、明るく前向きな夫と共に幸せに暮らしている。



◆終わり◆

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