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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 6 (2026.1~)   作者: 四季


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「あんたってさぁ……ほーんと、駄目な女だよな」なんて言って婚約破棄してきた彼は、数日後この世を去ってしまったようですね……。

「あんたってさぁ……ほーんと、駄目な女だよな」


 婚約者ディオーベンはある日突然私の前に現れてそんなことを言ってきた。


「だからさ、婚約は破棄とするわ」

「え……」

「何だその馬鹿みたいな顔。本気だよ! 本気! こんなつまらないジョーク、言うわけないだろ。ということはぁ……? 分かったか? ほ! ん! き!」


 しかも一方的に関係を叩き壊し。


「じゃな! ばいばぁ~っい」


 よく分からない感じでそのまま去っていった。


 な、何が起きた……?

 というより、すべてが意味不明ではないか……?


 私はただ戸惑うことしかできなかった。



 ◆



 あの日、突然婚約破棄してきたディオーベンは、その数日後に落命した。

 雨が降ってきたからと張りきって外へ出てうろついていたところ足を滑らせて増水した川に落ちてしまい、流され、この世を去ることとなってしまったのだそうだ。


 信じられないくらい呆気ない最期。

 話を聞いても困惑するほどに。

 しかし彼が命を落としたということは紛れもない事実である。


 偉そうな態度で私との関係を一方的に壊したディオーベンだったが、彼には幸せな未来どころか平凡な未来すら存在していなかったようである。


 ……ま、なんにしても、自業自得か。


 一方、私はというと。

 とあるパーティーで知り合った製薬会社の社長をしている男性と結婚した。


 常に穏やかな眼差しを向けてくれる彼のことが好きだ。だから彼との道を選べて良かったと心の底から思えている。彼となら良い未来が掴める、そんな風に思えているからこそ。これからも、いつまでも、目の前にある道を真っ直ぐに歩んでいきたい。


 とても大切な人。

 純粋に想える人。

 そういう人と巡り会えた奇跡に感謝しながら生きていく。



◆終わり◆

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