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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 6 (2026.1~)   作者: 四季


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三つ年上の婚約者とその浮気相手は残念な結末を迎えたようです。~きちんと生きないからそんなことになるのです~

 私には婚約者がいる。

 名はアンスデ。

 三つ年上の彼は、どこか情けない人で、時折驚くようなミスをやらかす。


 ……だがまさかここまでとは。


「なあマリーナ……そろそろいいんじゃないのか……?」

「もしかしてまたデートのことぉ……?」

「そうそう。もうずっと誘ってるんだし」


 その日私はたまたま彼の家へ行った。

 そして目撃してしまったのだ、アンスデが知らない女性と自室で二人きりになりいちゃついているところを。


「一泊二日とかどうだ?」

「えぇ……でもぉ……」

「気が早い、と、また言うつもりかい」

「嫌なわけじゃないけどぉ……アンスデには婚約者さんがいるんでしょぉ……?」

「いるけど関係ないよ」


 しかも、女性が迫ってきているのではなくアンスデの方から積極的に絡んでいっているのだから、もう完全に救いようがない。


 我慢できないので、二人の前に出ていく。


「関係ない……って、どういうことですか?」


 不安でも、怖くても、今は対峙するしかない。


「え、ちょっ……えええ!? どうして君がここに!? ふ、ふふ、ふっ……不法侵入だろ!! それは! 違法行為だろう!!」

「前に、好きに来ていい、と許可していただきましたけど」

「な……だ、だが! 限度があるだろう!」

「それより、浮気の方が問題だと思いますが?」

「ぐ、ぅ、ぬぬぅぅぅ……」


 さようなら、と、はっきり言ってやる。


「婚約は破棄します」


 アンスデは青ざめていた。

 でもそんなことはどうでもいい。


 終わりは終わり。

 無理なものは無理なのだ。


 婚約者がいる身で他の女性を自室へ連れ込み、しかもいちゃつきながら積極的に絡むような人は……どう考えても結婚相手には相応しくない。



 ◆



 あの後、アンスデとその浮気相手の女性双方から償いのお金を支払ってもらうことに成功した私は、そのお金でまったりと暮らすことができた。


 そしてやがて行きつけの花屋で知り合った青年と結ばれる。


 花が好きな彼との生活はとても華やかで楽しい。

 贅沢三昧というわけではないけれど。

 綺麗な花のある暮らし、というのは、かけたお金以上の幸福感に満ちている。


 ああ、そうだ、そういえば、だが。

 アンスデはあれから婚約しては婚約破棄してといったことを繰り返していたようなのだが、婚約破棄される理由はいつも自身の浮気だったようだ。で、五人目の時に、激怒した婚約者の女性に刃物で襲われ落命してしまったそうだ。

 一方、アンスデの浮気相手だった女性はというと、私と彼の件の後アンスデとはすぐに別れたようだった。しかしその後も何人もの怪しくいい加減な男性に引っ掛かり。学ぶことなく、失敗を重ね続けていたようで。ある時、既婚者に手を出してしまう事件を起こし、社会的に終了したようだ。



◆終わり◆

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