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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 6 (2026.1~)   作者: 四季


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今までありがとう? ……何ですか、それ。婚約破棄する時に言うことですか?

「今までありがとう。でも君には魅力を感じないから、婚約は破棄するね」


 婚約者である彼ラザベニオンがそう宣言してきたのは、ある平凡な夏の日だった。


「僕、もっと、常夏! って感じの女の人が好きなんだ。だからさ……君とはここまでにするよ。じゃあね。ばいばい」


 築き上げてきたはずの関係は呆気なく崩れ去り。

 婚約者同士として過ごした時間は泡のように消えた。


 ああ、私は今日まで、一体何をしてきたのだろう……。


 そんな風に思い。

 虚しさは残るけれど。


 ただ、それでも時は流れてゆくもので、人はまた今日という日を生きてゆくのだ。



 ◆



 夏が終わりを迎えたちょうどその頃、たまたま入った雑貨店にて一人の青年と知り合い、同じモチーフが好きだったこともあり意気投合した。


 ずっと昔から知り合いだったかのように。

 ずっと前から仲良かったかのように。

 私たちは、互いに遠慮することなく、ありのままの姿で関わり合うことができた。


 そうしてやがて同じ未来を見つめるようになっていく。


 いつの日か、私たちは、隣り合って同じ未来を見つめるようになるだろう。


 ……ちなみにラザベニオンはというと、あの後理想の女性を求めてお見合いを繰り返していたそうだが少しいいなと思う人にすら出会えずそんなことをしているうちに心を病んでしまったそうだ。



◆終わり◆

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