「君との婚約だけどさァ、破棄することにしたからァ!」一方的に切り捨ててきた彼はあっさりこの世から去りました。
「君との婚約だけどさァ、破棄することにしたからァ!」
婚約者デルーニッツはある日突然そんな言葉を放ってきた。
「あのさァ、君みたいな地味なやつはさァ、俺には相応しくないんだよねェ。てことで、関係は終わりだからァ。俺らはここまでだよォ。オケイ? じゃ、そ~いうことでェ。ばァ~いばばばァ~い。じゃあなァ」
長く伸ばした前髪を何度も何度も掻き上げながら、彼は一方的に関係を叩き壊したのだった。
――その数日後、彼はこの世を去った。
その日、デルーニッツは家から徒歩十分ほどで着く山の近くの公園でまったりしていたそうなのだが、茂みから突如現れた野生動物に襲われ落命してしまったそうだ。
デルーニッツは呆気なくこの世界から消滅したのだった。
一方私はというと。
婚約破棄された日からちょうど一ヶ月後となる日に、街の喫茶店にてたまたま知り合いになった青年と良い感じになって。
仲良く過ごすうちに段々共に行く未来を見つめるようになっていった。
今はまだ婚約一歩手前ではあるのだけれど、お互いに二人で行く未来を見つめているので、いずれは結婚への道を歩むこととなっていくのだろう。
どんな時も温かさを失わない彼とであればどこまでだって突き進める――今は一切迷うことなくそう信じられている。
◆終わり◆




