表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 6 (2026.1~)   作者: 四季


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

339/350

婚約破棄という奇跡を願っていたのですが……? 〜私の婚約者は性格が悪いです〜

 私には二つ年上の性格が悪い婚約者がいる。

 彼は私にやたらと強く当たってくる。

 外面は良いのだが婚約者という立場にある私には異常に厳しいのだ。


 しかも、ただ厳しいだけではない。


 家事をすべてすることは当然。そう言ってありとあらゆる雑用を押し付けておきながら、ことあるごとにいちゃもんをつけてくる。あれが駄目だ、これが駄目だ、と、口を開けばそんなことばかり。さらには大声を出して威圧してきたり、侮辱の言葉をかけてきたり、特に酷い時などは、それはもうとにかく凄まじい。


 しかもいじめのようなことをしてくる時まである。


 ある時は、飲んでいるお茶に変なゴミを入れられた。

 ある時は、私の部屋のものを勝手にすべて玄関の前に出された。


 ……などなど、彼の行いには意味不明かつ迷惑極まりないものが多い。


 なので、もうとにかく、少しでも早く婚約破棄されたくて。

 もっと嫌われたい、でも、これ以上酷いことをされるのもしんどい――そんな難しい状況にあった。


 だがついにその時がやって来る。


「お前は無能過ぎる。よって、婚約は破棄とする! これ以上は付き合えない、だから出ていってくれ」


 奇跡は起こった。



 ◆



「婚約破棄……キタァーーッ!!」


 実家に帰るなり叫ぶ。


「これで! もう! 自由! 自由自由自由自由だァーーッ!! やーった、やったぁ! やったた、やったぁ! キタキタキタキタ自由キタァーーッ!! 自由がキタキタ、もう自由! じ! ゆ! う! キタァッ! 自由になれたァ! 自由がキタキタ自由がキタキタ、やったねやったねやったね自由!! アァーーッ、さいっこおおぉぉぉぅぅぅーー!! これでもう嫌がらせされないッ!? やったやったやったやったねぇーーッ!!」


 歓喜が止まらない。


「もう! 何も! 嫌なことされないよ! やったァァァァーーッ!! じ! ゆ! う! ぃえーーっい!! やーった、やった、やったね、やったた、やったね、やったぁ! わーいわーいわーいわーいわーい!! キタキタ自由がキタキタ自由フリーな人生キタキタキタキタ自由がキタキタ最高キタキタ、ひゃっふぅーーッ!! さいっこぉぉぉーっ!? さいっくぅぉおおおおおーーッ、だよぉぉぉおおお!!」



 ◆



 あれから数年、私は今、領地持ちの男性の妻として生きている。

 夫は過剰な家事を求めない。

 そして暴言も吐いてこない。

 だから、彼との日々はとても穏やかだし、彼と過ごす毎日は平和そのものだ。


 ちなみに、元婚約者の彼はというと、あの後少しして路上で奇行を繰り返したために逮捕されたそうだ。


 何なんだ一体、という感じもするが……。


 早めに離れておいて良かった。

 それが正直な気持ちだ。



◆終わり◆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ