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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 6 (2026.1~)   作者: 四季


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338/350

婚約者の家へ遊びに行ったのですが、まさかの光景を目にしてしまいました。

 その日、深く考えず婚約者である彼アバーンの家へ遊びに行ったのだが、そこで私は目撃してしまった――彼が自室に女性を連れ込みいちゃいちゃしている光景を。


「え、アバーンさん!? 一体何を!?」


 思わず声を発してしまい。


「あ……」

「あら」


 見なかったふりはしてあげられなかった。


「あの、これは一体どういう……」

「あ、や、ち、ちがっ……ち、ちち、ち、ちがっ……違う、んだ! 違う! 違う違う違う!」

「違うって何がですか? 私は何も言っていませんけど」

「ああっ……ぅ、ゃ、っ、そ、それはっ……」


 だが、どのみち、こんな光景を見てしまって見なかったことにはできなかっただろう。

 罪を罪としないまま結婚などできはしない。

 申し訳ないが、私はそこまで優しく生ぬるい人間ではないのだ。


「婚約者がいる身で他の女性といちゃいちゃしているのはどうかと思います」


 だから、言いたいことは言わせてもらう。


「婚約は破棄とします」



 ◆



 私はあの後アバーンと女性から慰謝料を取ることに成功した。

 そうして新たな道を歩き出す。

 で、そんな中で出会った人と結婚、穏やかな幸せを手に入れた。


 一方アバーンはというと、あの女性とはすぐ別れたようだったがその後別の女性と婚約しているにもかかわらずさらに別の女性に手を出してしまい、二度目の婚約破棄を食らったようだった。

 しかも、その婚約者の女性は権力者の娘であったため、怒った彼女の父親がアバーンの税金を異常に高いものに設定し直して。

 それによって生活が成り立たなくなってしまったアバーン。資産のほとんどを失い、そのことに絶望して、やがて自らこの世を去ることを選択したそうだ。



◆終わり◆

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