猫族の姫、婚約破棄される。〜理不尽な目に遭わされても諦めなければ幸せは掴めます〜
猫族の姫ラティシアは隣国である人間の国の王子ガーンと婚約していた。
だがガーンは裏切った。
婚約者であるラティシアを放置しておいて、幼馴染みである女性ナナと裏でこそこそいちゃついていた。
やがてそのことを知ったラティシアは深く傷つく。
ラティシアは、種族こそ違っても、婚約者となったガーンのことを慕っていた。だからこそガーンの裏切りを知ってしまったダメージは大きくて。夜が来るたび泣いていた。
そんなラティシアを黙って見ていられなくなった猫族の王は、ガーンを呼び出し、文句を言ったのだが。
「はぁ? あんたらみたいな猫族、低レベルなんだから、婚約してもらえてるだけで感謝しろよ」
ガーンは、悪いことなどしていない、とでも言いたげで。
「てか、おとーさん、そんな面倒なこと言うなら……婚約破棄するけど?」
さらにはそんなことまで言い出して。
「もういい。ラティシアとの婚約は破棄とする! 今ここで決めた。……永遠にサヨナラだ」
しまいには身勝手な宣言をした。
ガーンは平気でラティシアを切り捨てたのだった。
◆
正当な理由なく婚約破棄されたことに激怒したラティシアの父は、ガーンの国へ宣戦布告。
それにより戦争が始まる。
猫族の軍は、その圧倒的な強さをもって、人間の国を叩きのめした。
人間の国の王族はそのほとんどが処刑され、王子であるガーンも例外ではなく民らの前で処刑された。
そして、ガーンの浮気相手であった幼馴染みナナもまた、戦後のごたごたの中で命を落とすこととなる。
ナナは、ガーンと親しかったがゆえに猫族の国から目をつけられており、捕らえられてからは徹底的に苦痛を与えられたうえで処刑されたのだった。
一方、ラティシアはというと。
自国へ戻ってから貴族の男性と結婚し穏やかに幸せに暮らしている。
彼女はもう泣いてはいない。
辛い出来事も乗り越え、真っ直ぐに立ち、希望ある未来を迷いなく見つめている。
◆終わり◆




