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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 6 (2026.1~)   作者: 四季


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また浮気されるの!? と思ったのですが……?

 かつて私は一度婚約破棄された。

 婚約者が浮気していて、それについて問い詰めたところ、暴言を吐かれたうえ婚約破棄宣言をされたのだ。

 それでも時は流れて。

 私はまた別の人と婚約することとなり、そんな中で婚約者である彼アレイグが浮気しているらしいという噂を耳にした。


 その日、調査のためアレイグを尾行してみたのだが、確かに途中で髪の長い人と合流していて。


「アレイグさん、こんにちは」


 声をかけると。

 二人揃って振り返る。


「あ」


 私を見つけ嬉しそうな顔をするアレイグ。


 浮気がばれかけているというのに……なぜ? と思っていると。


「紹介するよ、彼、カイールっていうんだ」

「はじめまして」


 突然隣にいるその人について紹介し始める。


「アレイグの元クラスメイト、カイールです」

「え……あ、あの、アレイグは男子校だったのでは……」

「はい。僕、男です」

「そうですかすみません男性だったのですね……って、えええ!?」


 長い金髪、滑らかな肌、ほどよく艶のある唇に華やかな目もと。


「だ、男性ッ!?」

「そうなんです。こんな顔なのでよく間違われてしまいますけど、正真正銘男です」


 カイールはそう言って微笑む。


「勘違いしてすみませんでした……」

「いえいえー」

「私、アレイグさんの婚約者です。はじめまして。よろしくお願いします」

「こちらこそ、よろしくお願いしますー」


 アレイグは浮気していたわけではなかった。


 安堵というか。

 衝撃というか。


 まぁ、だが、なんにせよ……勘違いで良かった。


「よければ、これから、三人でお茶でもしませんかー?」

「は、はい、ぜひ」

「わぁ。嬉しいですー。じゃ、行きましょうっ」


 その後、私とアレイグは、穏やかに夫婦となった。


 またしても浮気されるのか、と思った時は、絶望しそうになった。けれど現実は想像よりかは優しくて。過去苦労してきた私に、現実は、希望ある未来を与えてくれた。



◆終わり◆

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