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クリステル=アディール 34
こわい。こわい。こわい…
わたしの中のまりょくが、うずをまいた。
周りにどんどん箱が、たくさん作られていく。
箱は、ぼうそうした。
他のこども達の、ふくろまでやぶいていった。
こわいよぉーと泣き叫ぶこども達。
「このガキ、みんな巻き込むつもりだ。」
あたしは、「そんなことない!みんなにこわい思いはさせないわ。」っと叫んだ。
そんな、気持ちとは反対に魔力がどんどん暴走していく…
「このガキ、やばいよ!」
女の人の声がわたしの近くまできた。
服を持ち上げられる。
ぶたれる…!
ウェル兄様たすけて、
わたし、だれも きづつけたくない…
箱はコントロールを失い、
女の人にめがけて飛んでいった。
そのとき、ウェル兄様の温かな風を感じた。
わたしの箱をすべて風でたたきおとしてくれた。
「おまたせ」
そういって、わたしを抱きかかえたくれた。
「ウェルにいさま…」
「クリス、よくがんばったね。」
ウェル兄様は、絵本の中の王子様のように
おでこにキスをしてくれた。
あたしは、安心してウェル兄様の腕の中で眠りについた。
わたしは、あの時に恋をしたんだ。
ウェル兄様ではなく、
ウェールズ=エメラルダ様に…




