クリステル=アディール 13
「それよりも、タリア王国は、ガライ王国と戦争中で、人攫いが多いと聞く。とても危険な地域になる。ダスト様は、水魔法の使い手で、実戦経験もある。メレイカ様は、治癒魔法の使い手で、戦闘補助にたけている。お前はどうだ?未開拓で調査している時に、敵がでたらどうする?」
ごもっともな、ライアーの意見に
みんなが、私の答えに注目していた。
「私は、魔力で結界箱を作ることしかできません。」
「敵がきたら、結界の中で耐えるということか?」
私は首を振り、中くらいの結界を作って見せた。
「このくらいしか作れませんので、自分を囲うことは不可能です。ただし…箱の密度ならあげることができます。」
今度は、小さい結界箱をいくつも作った。
その数はざっと30ほど。
箱の壁をぐーでコンコン叩いてみた。
「このようにいくつもの固い箱を作り、敵に放つと攻撃魔法になるんです。小さい頃、これで木になっている林檎を狙い撃ちして収穫していました。」
にっこり、笑うとびっくりしたダスト様が
「これは…初めてみました!」
それも、そうだろう、
私が考えただした、魔法の活用方法だった。
魔法書を読んでわかったが、魔法の出現の仕方について
明確に書かれていない。
ポプリを作ったときのような、微調整はほとんど
書物には記載なかった。
このくらいの魔力で、どのくらいの質量がでるのかは
やってみないとわからない世界なのだ。
前世のころから、計算だけは得意だったので
質量ごとに、どのくらいの魔力が必要なのかを
ためしたりするうちに、硬さや明度なども
調整できるようになった。
なので、透明な箱なども作ることができる。
しかし、制御だけは成果がでず、
いまだに、小さい箱しか作れないが…
「まぁ、これで大丈夫そうだが、実戦経験がないのが少し気になるな。」
まだ不満げな顔をしている。
林檎に穴をあけられるぐらいだから、
もう少し強い魔法だと思ったんだけどな…
「あ、彼女用に特別ゲストを呼んであるので戦闘面は心配ないですよ。」
そういうと、私以外の3人でこそこそと話している。
何を話しているのかは聞こえないが、
「承知した。」
という言葉だけは聞こえた。
その後は、細かい打ち合わせをして
解散となった。




